ほっかいどう暮らし20 帯広でカレーの巻
2020年9月の4連休の朝、ふと思い立ってご近所の飲み友達であるコーイチさん(40代後半)に電話をして
コーイチさん 「たまに外食のカレーもいいね。で?スープカレー?ルーカレー?カレーの店はよく知らないから任せるよ」
僕 「うん、任された」
朝早目の時間に出発。2時間ほど車で走って
日勝峠を越えたあたりでコーイチさんが「あのさ〜、さっきから聞こうと思ってたんだけど
コーイチさん 「はっ?帯広?札幌じゃないの?」
僕 「今更かよ!全然方向が違うでしょーが!」
コーイチさん 「いや、おかしーなとは思ってたけど...。まさか帯広とは...」
僕 「店は任せるって言ったから」
コーイチさん 「...いや、言ったけどさ〜」
そこからさらに1時間、やって来ましたのが
JR帯広駅。ちょうど時間もお昼過ぎ。さっそくご飯を食べに行きましょうよ、と入ったお店が
「どでからーめん」さん。
中はレトロなグッズやマンガが所狭しと飾られています。
席に着くとすぐに店員さんが注文をとりにきてくれたので
コーイチさん「カ、カレーなのでは?」
僕 「いやいや、せっかく帯広まで来たんだから、『中華ちらし』を食べないと」
中華ちらし
「中華ちらし」とは、元々は帯広市にある中華食堂「あじ福」さんの賄い料理として出されていたものが広がり、現在では市内のいくつかのお店でも提供されるようになった帯広の「ご当地グルメ」。
肉や野菜と卵を甘辛い味付けで炒めたものをご飯に乗せた料理で、具材をご飯に散らすように盛り付けることからこの名前になったらしい。
これが「どでからーめん」さんの中華ちらし。(550円+税)
中華丼とも違う感じで、なかなか美味い。しかも安い。(ちなみにちらし寿司ではないので、ご飯は酢飯ではありません)
すっかり満足してお店を出てから
僕「それじゃあカレー屋さんに行きますか」
コーイチさん「いや、今食べたばっかりでしょ!」
などと言いながら向かったのは
カレーショップ「インデアン」西18条店さん。
インデアンカレー
カレーショップインデアンさんは、昭和43年(1968年)の1号店オープン以来、現在では帯広市内、芽室、音更、釧路市などに12店舗を展開するカレー専門のチェーン店。「インデアン」と聞いたら帯広市民では知らない人がいないと言っても言い過ぎではないくらい有名なお店で、地元市民のまさに「ソウルフード」。
メニューはこんな感じ。基本となる3種類のルー(インデアンルー、ベーシックルー、野菜ルー)とチキンやカツ等とのアレンジ&トッピングの組み合わせ。(辛さは5段階から選べるそうです)
お店のコンセプトは「帯広で2番目に美味しい店」。(1番美味しいのはお母さんや妻の味だから)
そしてインデアンさんのホームページを見ていて最も惹かれたのが
「ご自宅のお鍋をお持ちください。大歓迎いたします」
そう、インデアンさんに鍋を持って行って「持ち帰りのカレールー」を注文すると
持参した鍋に入れてくれるのです。
最初に見た時は「豆腐屋かよ」と思ったのですが、なんだか家庭的で、また容器などのゴミが出ず環境にも配慮された素敵な売り方だと思います。
さらに容器代がかからないので安い!「インデアンルー」と「ベーシックルー」は一人前税込345円!!
こちらは定番のインデアンルー。たっぷりの牛肉と数十種類のスパイスをじっくり熟成させたまろやかな味わいのカレー。
こちらは帰る途中で「やっぱり食べ比べしたい」と、芽室店に寄って買い足したベーシックルー。ビーフエキスが溶け込んだルーに玉ねぎを加えて、甘みと旨味を引き出したカレーなのだそう。
近所のオヤジ達に「帯広でカレーのルー10人前買って帰るから」と連絡したら、「ご飯炊いて待ってるよ」との返信。
「それじゃあ寄り道しないで早めに帰りましょう」と車を走らせていると、突然コーイチさんの携帯に会社の同僚から1通のメールが。
「今日は出勤日のはずだが、どうした?」
それを見たコーイチさん
それから他の同僚や後輩に電話をしまくって確認したところ、どうやら本当に「休みではなかった」ことが判明。
それまではヘラヘラ笑って、しょーもないことを喋っていたコーイチさんの態度が一変
しばら~く悩んでいましたが、最後は上司に電話をして正直に事情を説明し「病欠」の扱いにしてもらったようです。(#正直が一番)
家に帰ると近所のオヤジ達がご飯ととんかつを用意してくれていたので、子供たちも呼んで「カレーパーティー」となりました。
すっかりしょげていたコーイチさんもカレーを食べたら
帯広のソウルフードは落ち込んだ人をも笑顔に変える、魔法のカレーでした。
おしまい
大人も子供も大絶賛!!