ほっかいどう暮らし136 根室市 エスカロップ
今年の4月から、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕の3人で「道の駅スタンプラリー」を巡っています。
9月最後の水曜日の夜、3人でお酒を飲みながらスタンプラリーの計画を話し合っていた時のこと。
行った先に印をつけた北海道「道の駅マップ」を見ながら
ゆういちさん 「道の駅125駅中、残り40駅を切ったか。とは言え、オホーツク・知床方面はほとんど行けていないな」
僕 「10月に入ると峠に雪が降るからね。少しでも終わらせておいた方がいいかも」
ゆういちさん 「思い切って次の日曜日に根室まで行っちゃいますか」
と言ったら、黙って聞いていたコーイチさんが
「せっかく根室まで行くなら、最東端の納沙布岬(のさっぷみさき)で『日本一早く見られる』
納沙布岬は苫小牧市から430Km離れた根室市内より
さらに先にある岬です。
僕 「いやいや、納沙布岬で日の出って...朝何時に出るつもりなのさ」
と聞いたら
ゆういちさん 「朝?何を言ってるんだ?」
コーイチさん 「前の日に出るんだよ」
僕 「...」
という事で今度の週末は根室市の道の駅と、別海町の尾岱沼(おだいとう)にある道の駅に行くことになりました。
尾岱沼は「ホッカイシマエビ」が有名なので、漁港の直売所でエビを買ってこようと話は盛り上がり...。
土曜日
午後9時に、ゆういちさんの車で迎えに来ました。うちの妻が見送ってくれた際に
なんて約束をしていました。
苫小牧から納沙布岬までは一般道を使って約7時間の長旅です。
真っ暗な国道では何度か鹿やキツネの飛び出しに遭ったり、釧路市に近づくにつれ濃い霧に視界を阻まれたりと
苦労しながらもなんとか
午前4時過ぎに納沙布岬に到着しました。
その日の「日の出時刻」は5時15分。5時を過ぎた辺りから空が白み始めてきたのですが
まだ厚い雲がかかったまま...。
「せっかくここまで来たけど、日の出は拝めそうにないね」
なんて言っていたその時
うっすらと東の空に太陽が。
ほんの短い時間でしたが何枚か写真を撮ることもでき、すっかり満足したおじさん達。朝の5時というのに家族や友人達に画像とメッセージを送りまくっていました。
そこから別海町の「道の駅 おだいとう」へ向かいました。
道の駅到着は午前7時。開館する9時まではスタンプも押せないので少し仮眠をとりましたが、まだ1時間ほど時間があります。
駐車場で待っていても仕方がないので、僕が
「せっかくだから近くにある野付半島を見に行こうよ」
と提案。
野付半島は別海町からオホーツク海にちょこんと出た半島なのですが
「ちょこん」と言いましても、実際には全長26kmもある日本最大の砂嘴(さし)なのだそうです。先端には別海十景に数えられる「トドワラ」があるらしい。
天気が良くなかったので分かりづらいのですが
細い道の両側は海。「天気のいい日にドライブしたら気持ちいいだろうな」と思いましたが、あいにく強風で波消しブロックに当たった波が雨粒の様に車に降り注いでいて
と言うので、残念ながら途中で引き返しました。
そこから漁港へ寄ったのですが、日曜日という事もあり漁協の直売所も水産加工会社の直売場も閉まっていました。近くのコンビニで買い物がてら聞いてみても、やはり今日はどこも休みらしい。
仕方がないので道の駅に戻り、スタンプを押した後
売店で「しまえび醤油」を買いました。
その後は帰る途中にある根室市の道の駅「スワン44ねむろ」に寄り、帰路につく予定だったのですが
コーイチさん 「まだ10時だが時間の感覚がおかしいのか、もう12時くらいの気分だな。何か食べないか?」
僕 「せっかく根室まで来たんだから、市内で本場の『エスカロップ』を食べようよ」
コーイチさん 「待て待て、根室市内まで戻ったらけっこう遠回りになるぞ。高速道路を使っても家まで6時間はかかるんだからっ!!」
すると運転手のゆういちさんが「エスカロップって何?」と聞くので、僕が
「エスカロップとは、バターライスにトンカツを乗っけて、その上からドミグラスソースをかけた根室を代表するご当地グルメだよ」
と説明すると
という事で根室市内に戻り、伺いましたのはJR根室駅の近くにあります
食事と喫茶 ニューモンブラン さん
昔ながらの喫茶店といった趣の店内でメニューを見ていると
「オリエンタルライス」や「ビドックライス」も気になりましたが、ここはエスカロップを3つ注文。
15分ほど待って、やってまいりました
エスカロップ
お店によって違うのでしょうが、こちらのドミグラスソースはとても旨味を感じるのですが「くどさ」は全くなく、トンカツによく合っています
ほんのりと香りがついたバターライスは好きな味。バターライス・トンカツ・ドミグラスソースの三位一体は確かにうまいっ!!
付け合わせのポテトサラダもなめらかな食感でおいしい
ごちそうさまでした。根室市のご当地グルメ、堪能いたしました。
お会計を済ませた後、隣にあった鮮魚店に入りました。そこで
「ホッカイシマエビも買えなかったし、奮発して根室特産の花咲ガニを買って帰ろうか?」
「う~ん、産地だけに安いんだろうけど...けっこういい値段がするよ」
「1、2杯というわけにもいかないだろうし...」
なんて相談しているところへ、うちの妻から画像付きのメッセージが届きました。
「今苫小牧の市場の『感謝祭』に来てるんだけど、千円でくじを引いたら
なんと1等賞!商品は大きな毛ガニ4杯!!
これにはおじさん達
ゆういちさん 「おおっ!毛ガニかっ!!それじゃ今回花咲ガニは買わなくていいね」
コーイチさん 「帰ったら毛ガニで一杯かっ!楽しみだ、早く帰ろうぜ」
そこで、急ぎ根室の道の駅に寄ってスタンプを押し
お土産に「花咲ガニ最中」を買って、本別町から高速道路を使って帰りました。
家に着いたのは午後6時過ぎ。
おじさん達と3人で家に上がると、食卓テーブルの上に毛ガニの姿は
ないっ!!
そこで妻に「あれ?毛ガニは?」と聞いたら
妻 「ああ、毛ガニはガチガチに凍っているから今日は食べられないよ」
ゆういちさん 「ええっ...」
コーイチさん 「そうなんだ...」
そして
あ~、今回のお土産は
醤油と最中だよ~♪
と、あえて陽気に言ってみました...が...。
おしまい