病気や怪我をすると、マインドフルになりやすい、という話。
健康でいると、健康のありがたさをなかなか感じられず、病気や怪我をしたときに「やっぱり健康が一番だな~」って感じますよね。
私は去年2回コロナになり、12月にはツルツル路面で転倒して右手親指を負傷しました。
そんな時、私もやっぱり「健康が一番!」って思ったんですけど、
病気や怪我をすると、より「マインドフルに」体の感覚を感じやすいなと思ったのですよね。
「マインドフル」とは
「mindful」は形容詞で、気を配るとか意識を向けるというような意味です。
そういえば、時々「マインド+フル=心が満たされる」みたいに思っている人がいますが、ちょっと違います。
マインドフルネスは心が満たされていても満たされていなくても、ただその状態に気づくものなのですよね。
ちなみに反対語は「マインドレス」です。
もちろんこれは心がないとかではなく、無意識になっていることを意味します。
マインドレスにいろんなことを行っていることについて「オートパイロット(自動操縦)」と言ったりします。自分のルーティンを行っているときも、マインドレスになっていることが多いんじゃないかと思います。
何も考えずに次々こなすのは楽かもしれないけど、いろんなことに気づかないままだと、ストレスについて感じにくくなってしまったりして、それも善し悪しのような気がします。
コロナに罹患した時
私はこのところずっと風邪をひいてなくて、8年ぶりくらいの久々の風邪っぽさ。高熱は出なかったものの、インフルのようなしんどさがあり、初期はやっぱり「早く治りたい」という欲が出てきました。
その後、
熱がすごく高いわけでもないのに、処方されたとおりに解熱剤を続けて飲んでいたことに気づきました。
「早く治りたい・元気になりたい」という思考があった現れではないかと思います。
解熱剤って、熱を一時的に下げるというだけで、ウイルスをやっつけてくれるというわけではないんですよね。
熱が出ているということは、私の身体がすごく今頑張っているということだった、と思い出しました。
『身体さん頑張ってくれてありがとうね』と感謝の気持ちに変化し、高熱が出ていない時は解熱剤を飲まないようにしました。
すると、少しずつ身体が落ち着いてきたことに気づきます。
しばらく微熱が続くんだけど、回復後に出勤しなければならないから、その時のためにも寝てばかりではなくできるだけ起きているようにしました。
マインドフルに体の観察を行い、
『今自分は何を欲しているのか』ということに意識を向けていきました。
・今頑張っているけど休息をとりたいと思うか?
・それは体のどこで感じるか?
・飲み物は何を飲みたいか?
・ストレッチをしたいか?どこを伸ばしたいか?
・痛みはあるか?
など・・・
様々なことにマインドフルになり、
自分自身が今必要としているものは何なのか、心と身体の声を聞くようにしました。
元気な時なら
「でも今は~すべき」みたいな思考で覆いかぶせてしまいがちになってしまうけど、療養中には自分自身を第一に考えることができました。
でもできればどんな時も自分自身を第一に考えたいよね!
怪我をしたとき
本業の勤務で患者さんたちとイルミネーションを見に行って、
「みんな気を付けて帰ってね!」と言って解散し、
いやぁ人が多いなぁ~なんてぼんやり思いながら横断歩道を渡っていたら、路面がカチコチに凍っていてスッテンコロリン!(って最近あんまり言わないかな?)ど派手に転びました。
オハズカシイ!あはは!と笑いながら一人で立ち上がって歩き始めたけど、何だか右親指が痛い。
画面は見ていなかったけど右手にスマホを持った状態で右側に転んだので、スマホをかばうように転んだのかな?スマホが右親指に当たったのかな?と思うけど、どんどん腫れてくる。
一旦家に帰ったけど、こりゃ痛くてこのままでは寝れなさそう。
というわけで、夜間救急で対応してくれるところを検索して電話して、タクシーで向かいました。
病院はかなり混雑していて、車いすに乗った高齢の方、腕に包帯を巻いていて手術先を探している様子の高齢の方などいて(だって隣で喋ってるから聞こえちゃうんですもの)、私なんて大したことないわね、と思いながら、順番を待って、
かなーり待って、ようやくレントゲン撮って、診察。
明らかな骨折は認められませんでした。ヨカッタ!
でも痛いので、取り外しができる簡単な固定をしてもらいました。
右手でしかも親指って・・・普段日常的にかなり使う指。
それがこうなっちゃうと、やれることが限られてくる。
左手で代用できるものはしても良いけど、右手でやれることはどんなことなのか、色々試してみる。
・どんなことをすると痛みが出てくるのか?
・痛みはそうでもないのか?
・どこまでならやれそうなのか?
・・・ということを、じっくりと親指の感覚を感じながら確かめていく。
次の日。
そういえば湿布を貼って指サックみたいなやつを付けたらそれで簡易的な固定になるかも、と試してみる
こうなるだけで、軽いものなら指にひっかけることができたり、ペンも持ちやすくなったりして、やれることが増えていく。
そして、湿布のお陰か、痛みが楽になっていったり、少し重さを感じられるものでもちょっと引っ掛けられるようになったりと、日に日に良くなっていって、ほっとしていることに気づきました。
まとめ
元気な時・健康な時って、
身体が動くことが当たり前になっていて、どのような動きでも無意識になりがちですね。
前半に出ていた「マインドレス」とか「オートパイロット(自動操縦状態)」ですね。
普段無意識に行っていることにも意識を向けるのが「マインドフルネス」なわけだけど、
もし「マインドレス」な状態に慣れていると、
じっと座りながら呼吸に意識を向ける、というようなオーソドックスなマインドフルネス瞑想が苦手だったりして、マインドフルネスが「よくわからない」「集中できない」という方もいるかもしれません。
そんな人は病気や怪我をした時に「マインドフル」に体の感覚に意識を向けやすいかなと思うけど、でもちょっと嫌ですよね^^;
なので、
「マインドフルムーブメント」というストレッチのような感じで体を動かすと、体の感覚に気づきやすく「マインドフル」になりやすいんじゃないかな、と改めて思いました。