やぎさん取材日記|日本一早い、北海道の紅葉を見られる温泉宿。
日本一早い紅葉が始まる大雪山。
大雪山という山があるのではなく、旭岳や黒岳などいくつかの山々からなる「大雪山系」と編集部では表記します。
※ちなみに読み方は「だいせつざん」と「たいせつざん」の二通りがあります
この大雪山系のひとつ、十勝岳(とかちだけ)にある絶景の宿を取材してきました!
写真は昨年の秋に撮影しておいたのですが10月まで紅葉がなかなか見られず苦労しました。
今年は紅葉が早まっているというので、9月中には見ごろを迎えそうですね。
十勝岳にある「凌雲閣(りょううんかく)」は標高1,280メートルにあり、北海道で最も高地にある温泉宿。
紅葉を眺められるテラスでは、すでにカメラマンの方々が多く集まっていました。
こちらが「凌雲閣」の客室からカメラマンが撮影した一枚です。
客室は14室あり、いわゆる山の宿という雰囲気。
リニューアルした10畳の和室には大きなベッドがあり、角部屋で絶景を満喫できます。
十勝岳側の部屋だけでなく、逆側も雲海や夕焼けが美しく、いずれの部屋からも絶景を見られるようになっています。
食事はレストラン「岳(がく)」で、こちらからも紅葉を眺めながらの食事が楽しめます。
日帰り客も利用できますがランチだけなので、宿泊者の特権は夕食と朝ごはんが味わえること。
メニューを見ると、この宿がある上富良野町(かみふらのちょう)の豚肉、お米、とうふ、みそ、こんにゃく、野菜と食材にも並々ならぬこだわりが感じられます。
北海道のサンマやサーモン、カスベ(北海道でエイのこと)と、山の中でも美味しい魚料理が味わえます。
おすすめの「忽布古丹(ホップコタン)」とは上富良野町でつくられているクラフトビールです。
この「忽布古丹醸造」のクラフトビールのほか、同じ上富良野町にあるワイナリー「多田農園」のワイン、りんごジュースなど、地元の飲み物と合わせての食事は楽しみのひとつ。
撮影時はブランド豚肉『上富良野ポーク』の豚のしょうが焼きセットをつくっていただきました。
そして生ビールは大麦もホップも上富良野町産という「まるごとかみふらのプレミアムビール」。
6〜10月にかけて町内でしか販売されず、今しか飲めないレアなビールです。
上富良野町は大麦とホップを両方生産している国内で唯一の地域というので、せっかく上富良野町に来たら味わってみたいですね。
何よりも、こちらの名物は十勝岳の源泉を引く2種類の天然温泉。
大浴場は2種類あり男女入れ替え制、宿泊すれば時間帯により両方入ることができます。
「日本秘湯を守る会」の会員宿にもなっていて、茶褐色の天然温泉をたたえた露天風呂からの眺めはまさに絶景です。
宿のご主人に話を聞くと、春から秋までは山を愛する人たちでにぎわい、ほとんどが日本人なのだそうですが、これが冬になるとスキーで訪れる欧米人でいっぱいになるそうです。
ここにはリフトもないため、真っ白になった山の斜面を滑降するバックカントリーが人気だとか。
ワイルド過ぎて想像ができません!
目の前いっぱいに広がる紅葉の風景……これが間もなく冬になると、一面の銀世界に変わります。
宿でゆっくり過ごしながら、絶景と上富良野グルメ、秘湯といわれる温泉を満喫してみてくださいね。
(「北海道生活」編集長)
湯元 凌雲閣
(ゆもと りょううんかく)
住所/北海道空知郡上富良野町十勝岳温泉
電話/0167-39-4111
HP/ https://www.ryounkaku.jp/