竿前昆布漁が始まりました。
昆布漁のことを、竿を海に入れるといいます。
本来の漁は7月から。
「でも、まだ6月ですよー🤨!」
はい、だから!竿前、なんです。
わざわざ早くとるから、「竿」の前にとるから、
竿前昆布です。
わざわざ早くとるのは、ズバリ!
おいしいから。
早い時期のナガコンブの柔らかさを楽しむためです。
今年は6月2日から漁が始まりました。
日本の一番東、納沙布岬から出漁を待つ、海の上に点々と見えるのが昆布船です。
上の写真の灯台の、もう少し低く遠くからの写真です。陸に上げられた昆布船が見えますね。
スタート位置に向かっています。一枚目の写真の位置へ。
え?全船いっせいスタート?
そうなんです。朝6時、合図とともに、すべての船が疾走します。
いったいどこへ行くのでしょうか?
行き先は、納沙布岬から3.7キロの貝殻島です。
貝殻島の竿前昆布はやわらかくて、煮物やお正月の昆布巻きに、とりわけおいしいと言われる品質なのです。
その貝殻島は、北方領土です。
昆布漁は、ロシアに入漁料を払って行なっています。それほどに貝殻島の棹前昆布のおいしさは格別です。
ぜひこちらの記事をお読みください。👇
さてその棹前昆布を、今の季節にぴったりなスープにしました。
水に15分ほど浸して芯まで柔らかく戻した竿前昆布を一口大に切り、
少しのにんにくとしょうが、ベーコンと一緒にオリーブオイルで炒めます。
そこに水と、顆粒の鶏スープ(中華味でない、無添加のもの)と合わせて煮ます。カレー粉と少しのレモン汁で夏向きに仕上げました。
昆布でそんな?と思うでしょう?
ところがどっこい、癖になるおいしさなんです。
棹前昆布はスープやパスタにも使いやすい乾物です。
食物繊維が豊富です。褐色の成分フコキサンチンは体脂肪の燃焼を促し、昆布のぬるぬる成分は、免疫力を高めるといわれています。
ちょっとハードルが高いかもしれませんが、水に10分から15分浸してもどすと使えます。
煮物に入れるとボリュームが出て味が良くなります。そして、スープやパスタにも使えるいいやつなんです。一袋、常備してみてはいかがでしょうか。
推します。(⋈◍>◡<◍)。✧♡
漁の写真は、根室地域(歯舞地区)マリンビジョン協議会様よりお借りしました。6月2日、棹前昆布の初日の写真です。
今年の豊漁と安全操業を祈っています。