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羅臼昆布にみんなが心底驚いたこと。
9月の或る朝の、埠頭から見た羅臼の街並みを見てください。
山と海の恵みの中で、そこに住む漁師が、エナガオニコンブのチカラを最大に引き出す工夫を重ねて羅臼昆布を生んだことを実感する旅をしました。
羅臼昆布は、23もの工程を経て、出荷されます。
今回の旅のメンバーは5人。みんな、23工程と聞いたところでのけぞりました。
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2件の番屋で、11〜14、18〜19の工程を見学しました。
まず、養殖部会長の相木さんの番屋へ。まずは、最初の乾燥の昆布を見せていただきました。食べると、さっぱりした味わい。おいしいけれど羅臼昆布ならではの深い濃い味わいではありません。
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羅臼独特の仕事、「湿りを入れる」はいったん乾かした昆布に夜露をあてて、全体にしっとりやわらかくすることです。
濃霧だといい感じですが、小雨になると昆布がくっつくので良くないんですって。
なぜ、再び湿らせるかといえば、それも朝までおりないかもしれない夜露じゃないとならないかといえば、やわらかくして巻く、からなんです。
夜露が降りるかドキドキしながら、ちょうどいいやわらかさになるまで湿らせる繊細な仕事です。
「寝れないさー!」相木さんは笑いながらおっしゃるけれど、大変さー。
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右の丸いところに昆布が巻かれていきます。北海道弁では巻かさっていく、といいます。
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そして、シートでカバーします。
あんじょうという、乾燥させてながらうまみを出す、羅臼昆布の肝の仕事です。
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わたしたちが羅臼に向かう前日夕方からは羅臼では濃霧。
到着した日は夏の暑さにおてんとさまカンカン照り。
湿りから日入れまでいい感じですすみました。
日入れはおてんとさまに当てること。
この写真は工程の⑱よせる、あんじょうです。
オレンジのところは、ヒラヒラした葉の部分が完熟している状態です。
味見をすると、さっぱりした味から熟成した味になっていました。
さぁ、わたしたちは、工程19のヒレ刈りを見学しに、大友さんの番屋に伺いました。
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(わたしがやったわけでないが・・)
感動します。
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一枚一枚、ヒラヒラしたまわり(ヒレ、葉)をはさみでカットします。
さてここで、SNSから大友さんの昆布がこの形になるまでを追ってみましょう
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とったどー!!洗って、乾かすどー!!!
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だから乾燥機は強い味方なのです。
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そして、夜露が降りました~。湿り入りました!
機械を使って、手で広げながら巻いて。
また伸ばして、重ねて板にはさんで、重石を乗せて。
こうなります!👇
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湿りを入れたあとあんじょうして、日入れする前の伸ばしたところ
さぁ、いよいよ日入れ~。羅臼っ晴れ~!!!!!
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海に浮かぶのは昆布の養殖施設。向こうに見える島は国後島です。
ラストのあんじょう、行きまーす!
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そして、とうとう仕上げの時がやってきました。
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もうね、もうみんなびっくり。ここまでやるんだー。って。
「羅臼昆布は、乾燥させながらあんじょうして味を引き出していく」という大友さんの言葉にほぼほぼ圧倒されるわたしたち。
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講師は羅臼のレジェンド漁師、井田さんです。
やってみると難しくて、わたしはNG連発でレッドカードいただきましたわ。
職人的仕事におそれいる。
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あなたのところに行くかもね。
羅臼昆布は、羅臼の自然の中のエナガオニコンブと
漁師と家族と、地域の人たちの仕事の賜物です。
漁師が引き出したうまみを受け取って、
わたしたちが料理に生かしていこう。
そして、富山とのつながりから生まれてきたこの羅臼昆布のことを
次世代に伝えていきたいと思うわたしでした。
漁師さんたち、羅臼漁業協同組合と、羅臼とのご縁をくださったあいもの昆布さん、旅の仲間に感謝しつつ。
★番屋見学の写真は旅の仲間のをお借りしています。わたしのはどこかポチしちゃったようでファイルが消えましたの涙。。
大友さんのツイッター
8月の昆布協会イベントのレポートを書きました。
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![松田真枝](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/13307539/profile_4d5d3c7249ac474743d5db4714df7fcd.jpg?width=600&crop=1:1,smart)