「なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか 〝ゆるい職場〟時代の人材育成の科学」を読んでみた
該当の本
読むきっかけ
サイボウズの開発本部組織支援部のPeople Experienceチームというところに所属していて、開発系の従業員体験にまつわる仕事をしている
育成支援だったり、従業員体験向上につながる知見を得るために読んだ
こんなことが書いてある本
特に印象に残ったところ
Z世代について
そもそも「Z世代」とひとくくりにできるような世代じゃない
「不満」はないけど「不安はある」
他、さまざまな調査結果と切り口で考え方や行動を紹介してくれている(それもあくまで一例の一つ)
キャリアと若手
「キャリアの自律」を求められるけど自律できる経験や機会がない
キャリアの安定 = 自分の経験や知識、ネットワークの蓄積をするほかない
「キャリアの安全性」という視点がある。社会で自分は通用するのか、転職先を自分で見つけられるのかなど。ちなみにこの視点は従業員エンゲージメントと関係している
自分の見えている範囲から一歩踏み出してもらうためには
現在地と目標との間にある「機会」しか本人には見えない
本人の視界を超えた機会提供を本人の納得感を持って行う
いきなり異動しろとかはキャリアの安全性皆無なのでナシ
キャリアに自律が求められるけど、そここそ支援が必要なポイント
機会提供に「言い訳」が効く
まずは「スモールステップ」(小さな行動)を起こしてもらう。この行動が重要
そこに「行動するための言い訳」を作るのがマネージャー仕事
具体的にどうやるのか
「部下に自身の知り合いを紹介する」「イベントや社内外の勉強会に誘い紹介する」は若手への機会提供になり、効果的とされている
これをやっているのは1割しかいないらしい、やるだけで1歩前に出れる!
育成するなら自分自身も行動を起こしてそれを開示する
社内外の勉強会やコミュニティで活動してみたり、越境した活動をやっているかどうか
それを開示しないと部下にも伝わらないし、スモールステップを促すときの説得力が欠ける
相手に行動や気持ちの開示を促すならまず自分から
読んでみて
成長や育成の実感が従業員満足度につながるのは言われてみればそうだけど、言われないと気が付かなかった!
去年、資本関係がない他社と「エンジニア交換留学」(要は技術職の相互出向)の企画を担当した。自分の視野以外の機会提供ができ、「他社を知って初めて自社を知る」の視野をもてるきっかけを作れたんだな、と自信を持てた。
自分のいる位置とゴールにしか目が向かないからその中の「機会」のみ目が入るし、それ以外は目に入らないのは納得しかない……
2月に開発系のメンバーを中心とした大型の社内交流イベントを開催したことがあった。次はその場を自分の視野から一歩踏み出す「機会提供」の場にできそう。(マネージャーにも行動を促してもらったり、マネージャー自身にも行動してもらう必要がある)