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茨城県から宮城県へ…。
「お母さん、バイバイ!元気でね!」
上の娘が、精一杯の笑顔でそして泣きながら言った。
私は後ろを振り返り、無言で娘を見つめ微笑んだ。
ドアを閉めたとたん、私の頬は涙であっという間に濡れた。
急いで車に乗り込み、思いっきりアクセルを踏んだ。
夜の道を猛スピードで駆け抜ける。
何度も何度も、娘二人の名前を呼びながら。
娘達との思い出が走馬灯のように駆け巡る。
私は娘二人を茨城に残し、茨城での生活を全て清算し宮城県に移住した。
私は馬鹿な母親。
娘二人よりも、宮城県を選んだ。
この目で、宮城県の惨状を見てしまったから。