「介護業界を変える!」 貧しさが育てた強い意志(2)
起業の道を進むために、
じっとチャンスを待っていた杉浦にチャンスがやってきました。
まさしくその日は、杉浦にとってターニングポイントになりました。
その日の朝刊の見出しにはこう書いてありました。
介護保険制度の運用スタート
「民間の介護事業は、どこも未経験。
ということは、今から一番頑張ったやつが勝つ。
経営に関して素人でも、勝てる。」
このように杉浦は考えたのです。
まずは現状を知るため、杉浦は老人介護施設を見学しました。
そこで、一生忘れることのできない衝撃的な光景を目にします。
ご高齢者の方々が、
まるで工場の製造ラインを流れる品物のように扱われていました。
人として扱いを受けることなく、一生を終えるのかと思うと、
胸が締め付けられました。
もし、自分の母親が同じ扱いを受けていただどうだろうか。
言葉では表現できないほどの複雑な感情が心を覆いました。
「俺が介護業界を変える!」
強い決意と覚悟が杉浦に生まれました。
目の前には未開拓の市場が広がっている。
そこには大勢のご高齢者の方々が救いを求めている。
誰もが避けるような、難しい事業にも、
杉浦は果敢に挑戦していきました。
その中で沢山の失敗をしましたが、沢山の成功も経験しました。
全てが学びとなり、人生の糧となりました。
次回へ続く。
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