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どうする?負動産の実家11 運転やめて
実家じまい
4・運転免許の廃止と自家用車の処分
2014年に父の物忘れが進んでから、なんとか運転をやめさせたいと、いろいろ方法を探っていました。
車庫に車をぶつけることはしょっちゅうで、2012年には、全損事故を起こし、国道わきの側溝で脱輪することもよくありました。
正面切って「やめて!」と言っても、買物の足がなくなるので、「オレに死ねっていうんか!」と父が爆発するだけなので、迂回ルートがないものかと
アレコレ悩んでいました。
父に運転をやめさせる方法(実らなかった編)
・地元交番のおまわりさんに相談に行く。
父の状況を話して、
「見回りついでにさりげなく父に、そろそろ運転が危ないね、とか言ってもらえませんか?おまわりさんから言われたら、少し効果があると思うんです」などと不確かな相談してみましたが、「まぁ、できたらやってみます」という不確かなお返事。家からほぼ出ない父とおまわりさんが、さりげなく会う機会もありませんでした。
・県警に電話して相談。
「大きな事故でもない限り、警察が免許を取り上げることはできないよ。
免許更新が近いなら、その時の認知機能テストで不合格になるといいけど、
このテストは、簡単だから、まあまあ受かっちゃうんだよねぇ~」
という話。…そうですよね。そうだと思いました。
父に運転をやめさせたいと、悩みながら、事態が進まなかった2014年。冬の朝のことでした。「バーン!」とものすごい音がして、家を飛び出してみると、
父がブレーキとアクセルを踏み間違えて庭の石垣に激突!
幸い本人は、どこも痛いところはない、朝だからぼーっとしていたと言って、落ちかかっているバンパーをガムテープで留めてすました顔。わたしに向かって「買い物にいこうや!」というのです。
これは本当にヤバいっ!
なんと言われても、父が車を運転してはいけないと心底思いました。ちょうど父の運転免許の更新が迫っていました。
父に運転をやめさせる方法(実った編)
わたしは、「免許更新のお知らせハガキ」が届く日程を問い合わせ、その頃に帰省し、更新ハガキを父に見せないことにしました。
これがなかなか難問で、結局、わたしの滞在中には受け取れず、後日、伯母に実家のポストを見てもらって、ハガキを回収しました。
バンパーが壊れた車は、なじみの修理工場に出して、事情を話して、長めに預かってもらうことにしました。父は、たびたび修理工場に電話して、「うちの車の修理はまだ終わりませんか?おかしいなぁ?」と聞いていたので、修理が終わったあとの車は、最寄り駅の駐車場を借りて、停めておくことにしました。
車がなければ、父は運転ができません。
けれども、帰省したわたしには車が必須。
車がなければ、買物も父の通院もできません。
なんとかその場しのぎの嘘をつきながら、父の免許更新期限が過ぎる日を待ちました。嘘も方便と言うけれど、我ながらひどい嘘つきでした。
つづきは下記より。