どうする?負動産の実家16 新たな試み
実家、街づくりイベントの会場に利用される
2016年秋の入院を経て、2017年春、父は施設入所になりました。その間、父は、びっくり仰天の事件を起こしたりして、何ヶ所かの病院・施設を転々としたあと、やっと落ち着けそうな施設に入所しました。
(この件については、またのちほど)
わたしは、その対応に追われて、かなり頻繁に実家に戻っていたので、
空き時間に母屋を片付け、2017年夏
巨大すぎて動かせない仏壇を除いて、だいたい片付け終わりました。
さて、「誰かいい人が借りてくれないかなぁ?」と、地元自治体の空き家バンクに話を聞きにいったり、近隣の空き家情報を調べてみたりしていたけれど、どうも話が進みません。
わたし自身、頸椎を傷めて、その後半年動けなくなり、姉妹も悪性のめまいや交通事故で、父の施設面会に訪れるのがやっと。2017年後半は停滞期でした。
冬の寒さが厳しい地域なので、
借り手が見つかるなら「夏」だとあきらめていました。
2018年春
「地域おこし協力隊」の方から、実家を、村おこしイベントの会場の一つに使いたいという話がきました。村おこしイベントに提供するなら、川に面した別棟を、改装してくれるというオマケつき。
あぁ、悪目立ちするぐらい、
「せっせと片付けていた甲斐があった!」
と、即座にOKしました。帰省のたびに、人通りがない集落がさびしかったからです。少しでも注目されて、自然に囲まれたこの田舎の良さを、「良き!」と思ってくれる人が現れることを強く願っていました。
別棟は、川沿いの傾斜に面して建てられていますが、築100年を超え、床を支える根太が傷んでいた上、台風で割れた窓ガラスや、出入口の建具を枠ごとはずしていました。
そのせいで西の山から、東の川に向かって、風が家の中を吹き抜ける状態。
父はそこを屋根付きの駐車場のように使っていたけれど、わたしはこんなに半端な建物、いずれ取り壊さなくちゃと思っていました。
そんな建物を、ただで改装してくれる?
こんな話って、あるんだろうか?
半ば首をひねりながら、「地域おこし協力隊」からの正式な話だし、開催要項や主旨を書いたペーパーを読んで、建築家が設計してくれるという話だから、大丈夫だろうと判断しました。
地方の建物の、どんなところに人をひきつける魅力があるのか、わたしたち地元民には、まるでわからないものです。
この話を持ち込んでくれたのは、実家のある町に定住している「地域おこし協力隊」の方。本来の住民なら気づきにくい、この田舎の魅力を発信し、町の再生に取り組んでくれています。
協力隊の方へは「床が傷んでいるので、イベントに使うなら、直さないと危険です」「屋根の瓦も、落ちそうなところが一ヶ所あります」。などなど率直に実情を話しました。
わたしの基本的なスタンスは
・遠方にいるから、安全に配慮して、好きにしてください。
・火災保険は加入済み建物です。
・ご近所には話しておきます。
というわけで、お任せしっぱなし。
連絡は、電話やメールでのみ。「地域おこし協力隊」の方とは、実際お会いしたこともありませんが、2018年夏頃から、改装がはじまりました。さて、どんな形になるんでしょう?つづきは下記より。