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どうする?父親の施設入所19 ターミナルケア

老健の医師とケアマネジャーからターミナルケアの説明

2020年11月(コロナ1年目)施設からの説明。
「お父さんはこのまま食べられないと、長くありません。この冬は越せないと思ってください。(ターミナルケアの詳細を説明された後)モニター観察しないということは、明け方に亡くなって1時間後の見廻りで発見されることもあります。なるべく自力で水分や食事をしていただきますが、できない時は最低限の点滴しかしません。自宅で看取るように看取ると思ってください」

同意書にサイン
「自宅で看取るように看取る」というのは、わたしたちが元々望んでいたことだったので、納得して同意書にサインしました。いつかは父もそうなるだろうと思っていましたが、実際書類を見ると、遺体、死化粧などの文字があり、リアル過ぎて現実感がありません。

せめて父の最期が近くなったら、わたしは施設近くに宿をとって、数日付き添いたいと希望しました。コロナ禍なので状況により、希望がかなうかどうかはわかりませんでした。

覚書とご参考までに2019年当時、施設からもらった書類の概略を転記します。何かに同意するとき、その時点ではリアルにイメージできないことってありますね。

この同意書の内容も「あぁ自分は、こういうことを承諾していたんだな」と実感を持って理解できたのは、すべてが終わったあとでした。更に言うなら義父が病院でなくなった時にその違いに気が付いたというところでしょうか。

以下、太字はわたしがポイントだと思ったところ。

(父の介護老人保健施設における)ターミナルケアの指針(概略)
ターミナルケアは、入所者本人が慣れ親しんだ場や人たちのなかで、いかに生きていただくかを考え、実践することと考えます。本人ならびにご家族の意向を尊重し、気持ちに寄り添いながら、ご家族の心身の疲労や精神的な負担にも配慮しつつ、できる限り支援させていただきます。

ターミナルケアの内容(概略)
・居室は状態の観察等の実施、緊急時の対応を考え、サービスステーション横の居室を用意します。希望により個室も可能です。
・食事水分の確認を行い、食事形態にも配慮し、本人の状況に応じた食事を提供します。ただし、本人の状況により水分・食事摂取が困難だと医師が判断した場合は、提供中止します。
・常に清潔を保ち、負担がかからない程度に入浴、清拭、口腔ケアを行います。
・尿量・排便量を確認し、本人の状態により下剤や浣腸の使用あり。トイレ誘導やおむつ交換します。基本的に尿路カテーテルは留置しません
・医療
(1)食事・水分提供の中止にともない、薬の処方は中止
(2)希望により、医師の判断で点滴(1日200-500ml)を行います。
(3)酸素飽和度を測定し、必要により酸素吸入を行います。
(4)中心静脈栄養法、経腸栄養法等は実施しません
(5)モニターを使用しての観察は原則致しません
(6)この施設でできる限りの疼痛緩和を行います。
・死後の処置は、医師による死亡判定後、遺体の清浄、衛生的処置、着替え、死化粧を行います。

ターミナルケアの同意書の要点
1・苦痛をともなう医療処置並びに延命治療は行わず、危篤状態に陥った場合も病院には搬送せず、この施設で最後まで看取りの介護をおこなう。
2・身体的ケアでは、安心できる声かけや、寄り添う介護を行い、本人の尊厳を守る援助を行います。
3・医師の指示のもと、当施設でできる限りの医療を行います。
4・本人及び家族の意向に変化があれば、ご相談ください。

以上。長々とお読みいただきありがとうございました。
つづきの記事はこちらより。


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