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どうする?父親の施設入所4 医師との面談

脳梗塞→中央病院→療養型病院
軽度の脳梗塞で中央病院に入院したあと、父は再発もなく、2週間余りで無事転院することになりました。

転院前の面談実録

医「ご家族が一緒だったら、自宅で暮らせる状況だと思いますよ。脳の萎縮は進んでいるけれど、この年齢の不活発な老人なら、この程度の人はいっぱいいます」
私「娘は全員、3.5~5.5時間かかる遠方にいます。一時的に滞在できても、一緒に生活はできませんが…」
医「ちゃんと薬を飲んで、リハビリしたら自宅でも大丈夫だと思うけど」
私「いえいえ、父は薬の飲み忘れが激しくて、ヘルパーさんに薬を置いておいてもらってもダメなんです。昼夜逆転も激しいし、とにかく家の中が寒いんです。真冬の再発が心配です!」
医「それなら、施設を探してください」
私「まだ不自由なので、老健でリハビリさせてもらえませんか?」
医「老健は、自宅に帰る見込みのある人が行くところだから、お父さんのことは、紹介できませんよ」
私「では、近隣の施設でリハビリをしてくださるところを考えます」
医「娘さんの近くの施設を探してはどうですか?遠距離で入所させるなんてぜったい無理ですよ
私「父は、自宅に帰れると思っているので、娘のところに来るのは、ぜんぜん了解してくれません。誰も父を説得できません」
医「自宅でも、大丈夫だと思うけどねぇ…」
→→「先生、話題が最初に戻って、ループしています!」と言いたいのを堪えました。

先生のおっしゃっていることは間違っていません。おそらく父は、年下で面倒見がよい妻がいて、温度調整のできるマンションに住んでいたら、老々介護できる程度の症状なのでしょう。

そう考えると、自宅に戻れない父が気の毒でした。と同時に、どう考えても父は自宅に戻れないなら、もうそれを考えるのはやめようと思いました。

これまでのやりとりや父の性格から考えて、娘の住む都会の狭いマンションで同居する可能性は0%でした。ショートステイの経験から、どうせ施設に入るなら少しでも馴染みのある場所、馴染みのあることばを使っている場所が良いと思いました。

医師に「ぜったい無理!」と言われても、自宅に帰れると思っている父を見知らぬ土地に運んで施設に入れるより、自分たちが通う方がよほどマシに思えました。

患者には個性があり、家族にはそれぞれ事情があります。脳梗塞による物忘れだけでなく、元来、ADHD的な傾向がある父のことを、人に理解してもらうのは難しいでしょう。(この件は、また別の機会に書きたいと思います)

父は自分の生きたいように生きる。娘はおろか誰の説得にも耳を貸さない。

父の介護の重要な局面(脳機能検査のこと、自動車のこと、仕事のこと、介護認定のこと、デイサービスのこと、ショートステイのこと、施設入所のこと)でことごとく玉砕し、迂回ルートをたどるしかなかったわたしは、そんな風に思うようになっていました。

父の施設入所 続きは下記より。療養型病院への転院について。


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