できそこないの男たち 福岡伸一 光文社新書
第七章をまた読む。繰り返して何度も読んでいる。
アリマキ(アブラムシ)たちは基本的にメスからメスが生まれる。
「アリマキたちは、ロシアのマトリョーシカのような『入れ子』になっているのだ。母の胎内に娘が育つ。そして娘は、まだ産み落とされる前に、すでにその胎内に次の娘を宿している」
その彼女たちが冬の訪れ(気温の変化、夜の時間の長さを計る)を予感するころ、秋も深まったある日、オスを作り出すという。
受精卵は硬い殻に守られて次の春まで生き延びるチャンスを得る。
新しい春にはま