【ブラインドの隙間から】#2 全盲の人はどうやって郵便物を確認しているの?

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【毎週火曜 18時頃配信】
株式会社方角に所属する全盲のナベさんとカタヤマが毎週ゆるく対談して、目の見え方に関係なく皆さんと交流する場所、それが「ブラインドの隙間から」。
・全盲の人はどんな生活をしているの?
・視覚障害ってどういう状態?
・目を頼りにせずどうやって移動してるの?
そんな話を、カジュアルに質問していくラジオです。


株式会社方角はノーコードツールを使用してアクセシビリティに対応したWEBサイトを制作しています。
ご相談はこちらからお寄せください

以下が文字起こしです。

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方山:ブラインドの隙間から、第2回、今日もよろしくお願いします。

ナベさん:はい、お願い致します。

方山:今日はナベさんに、正直生活してて困ることを教えてもらいたいなと思うんですけど、何かありますか?

ナベさん:そうですね。牛丼チェーン店の券売機に点字の書いてないところがあるんですよね。あらかじめインターネットで調べておいて決めておくのはいいんですけど、フィーリングでお店に行ってからメニューを読んで、これを食べたいなと思うというふうにして決めるときもありますよね。

方山:うん、そりゃそうだ。

ナベさん:その時に自分で探せないことが困りますね。

方山:確かに、あれ読み上げてくれないですもんね。

ナベさん:そうですね。

方山:面白、それ全く考えたことなかった。それって。買いたいとき、どうするんですか?

ナベさん:私は店員さんのところに行って頼んでみたり、あるいは親切そうなお客さんを探して選んでもらったりしています。

方山:不親切なお客さんってわかるの?

ナベさん:いや、ほとんどハズれますね。その場のフィーリングです。

方山:そうなんだ。でも教えてくれる人は?

ナベさん:いますね。

方山:教えてくれない人が逆にいるの?

ナベさん:いますね。

方山:おれ忙しいから!みたいな

ナベさん:そうですね。

方山:不親切すぎる...そんな悲しい、世知辛すぎません?

方山:今一番最初にそれ出てきましたけど。他に何かありますか?

ナベさん:そうですね。郵便物の宛先、紙媒体の文字を読めないことでしょうか。

方山:確かにそうじゃん。確かにそれどうするんですか?

ナベさん:図書館、あるいは障害者福祉協会のボランティアの方に読んでいただきますね。

方山:えー!確かに、取ってでも料金が例えば滞納しちゃったとか、料金を払えない、携帯の料金払えなくなっちゃうとか、払えなくなるってことはナベさんはしっかりしてるからちゃんとないと思うけど、そういうのないんですか?

ナベさん:もしかしたらあるかもしれませんね。そういうのは。

方山:今までそういうので郵便物で困ったエピソードありますか?

ナベさん:そうですね。職業訓練校の書類など、これとこれとこれを出すようにって手紙が来たのですが、読んでもらったのがちょうど締め切りの1日前でしたね。

方山:でも訓練校ってさ、障害者の専門だし、点字対応してくれって感じですね。

ナベさん:電気、水道、電話の締め切り遅れたことは何回もありますよ。止められたことはないですけど!

方山:払います~って言って、コンビニとか行ってもいくらって書いてないからわからなくないですか?

ナベさん:そうですね。多めに2、3万持っていきます。

方山:そうなんだ。今ね、ちょっと思ったんだけど、お金をおろす時に私こないだATMに行って思ったんですけど、目の見えない方用の電話みたいなのが、、

ナベさん:ありますね。

方山:あーいうのを使ってやってるんですか?

ナベさん:はい、使ってます。

方山:あれってどうなるんですか?

ナベさん:あれは普通の電話と同じように数字の配列が同じですから、そのように押せばいいんですね。

方山:あれ、自動音声なの?

ナベさん:はいそうです

方山:そうなんだ!オペレーターの人とつないでここを押してください。とかじゃないんだ。

ナベさん:それはタッチパネルで困った時にやりますね。

方山:触ったことある人そんなにいないと思うからちょっと聞くんですけど、あれはボタンが付いてて、例えば1番押したら使い方を教えてくれる、2番押したら何か困った時につながるとか、そういう感じなんですか?

ナベさん:そうです。

方山:使い方を教えてもらう時って。でもタッチパネルって平面だから、どこ押せばいいかわからなくないですか?

ナベさん:タッチパネルは分からないんですね。その時は昔式のやつを探すんですね。

方山:ある??今?


ナベさん:今私の家の近くにはあります。

方山:そうなんだ。それでもリニューアルされちゃったら、

ナベさん:タッチパネルだけの時は、銀行、郵便局の人にやってもらうか、あるいは電話をつなぐか。

方山:めっちゃ不便だな。急にお金が必要になった時とかだって、午後3時までしか空いてないから、そこまでにしか行けないってことですよね。

ナベさん:いや、手数料が金額が増加するだけであって、何時でも行けます。電話をかけたら多分15分ぐらい経てば来てくれます。

方山:だって銀行の窓口じゃなくてもATMまで来てくれるの?

ナベさん:ATMまで来てくれます

方山:そうなんだ。えー知らなかった、そうなんだ、夜でも?

ナベさん:夜でも来てくれます。

方山:知らなかった。そうなんだ。確かにね、ちょっと手数料かかるのは大変だけど。でも来てくれるのはね。ちょっと安心ではある。

ナベさん:そうですね。

方山:そうか、でもそう考えると、世の中の公共サービスの中で、お金に関するというか口座の周りの話って、ナベさん的には充実してるというか、何か他にそういう充実したサービスのあるものって何かありますか?

ナベさん:そうですね。今、急には思い浮かべませんね。

方山:このあいだ行ったから、あ!って思ったんだけど、それを意識しないと、確かにわかんないかも。牛丼の券売機とかやっぱりタッチパネル系とかデジタル系のものがちょっと困る感じですか?

ナベさん:そうですね。

方山:何かそうじゃないもので。困ることありますか?

ナベさん:そうですね。車の音がしなくなったことですね、昔大きな音が起きれば、ああ、今自分とどれぐらいの距離かなというのは分かりますけど、音が小さくなって何も通ってないだろうと思ったら、目の前が30センチ通り過ぎたり、、

方山:確かにそうだ!EVだから。時代の変化とともにそうなった。

ナベさん:そうですね。

方山:昔はね、もしかしたら匂いとかでもあったかもしれませんね。

ナベさん:ガソリンの匂いとか、タイヤの匂いとかですかね。

方山:擦れる時にちょっと焼けるような匂い。摩擦の匂い、しましたよね。

ナベさん:そうですね。

方山:そんなこと全く考えたことなかったけど、今思い出した。

方山:車関係とか困ること多いと思うんですけど、タクシーとかで例えば、タクシーに乗りますか?

ナベさん:乗りますよ。

方山:タクシーに乗った時に、例えばですけど、全然違うとこ行っちゃったとか、運転者がものすごいメーターが回しちゃったとか、変なとこ連れて行かれたことはありませんか?

ナベさん:すごい道路が混雑してメーターが変わったことはありますけど、変なこと連れてれたことはありませんよ。

方山:基本みんなみんな一緒だと思うんだけど、悪い人もいるかもしれないから、何かそういうことがあったのかなあとか。

ナベさん:外国ではそういうことがあると噂聞きますね。

方山:ナベさん外国に行ったことありますか?

ナベさん:私はないですけれども、

方山:一番遠いところはどこですか?

ナベさん:一番遠いところは広島県かな。

方山:旅行で?

ナベさん:受験ですね。

方山:広島は何で行ったんですか?

ナベさん:新幹線ですね。

方山:新幹線は快適そうなイメージがありますね。ホスピタリティーが充実してそうです。

方山:他に改善してほしいポイントってありますか?町とか施設とか、あとは住居とか。

ナベさん:そうですね。22時以降の信号ですかね。青になったら音がしなくなるんですよ。

方山:え?そうなの。

ナベさん:近隣の人の迷惑っていうのは分かりますけど、例えば変わる瞬間に「ピ」だけでもいいですから。

方山:そうなんだ!そうなんだちょっとそれが音がうるさいとなっちゃう人もいる

ナベさん:らしいです。だから音止めたらしいですね。

方山:昔は付いてた??

ナベさん:私が小学生、中学生のころは鳴ってましたね。22時以降も。

方山:はい、そうなんだ。それは音を頼りにする人にとってはものすごい大変ですよね。

方山:確かにね、音がちょっとするだけで(ストレスに)っていうなっちゃう人もいるのは分かるけど、例えばそれを指向性マイクとかにすればいいのかな。

ナベさん:ああ、なるほどね。

方山:そこの人、並んでる人だけに(聞こえるように)するとか。

ナベさん:そうですね。

方山:他にはありますか?

ナベさん:そうですね、今のところ思いつかないですね。

方山:今外で、ピーポーピーポー鳴ってるんだけど、例えば救急車が来ちゃってるけど、ナベさんが歩き続けちゃうみたいな。


ナベさん:いや、道路の端に避けますね。

方山:ああ、音で分かるから、はいはい。ちょっと避けなきゃってなるのか。ナベさん大怪我とかしたことありますか?

ナベさん:大怪我、、ん~。や、特にないですね。

方山:車に轢かれたりとか、自転車に轢かれたり、そういう経験とかあるのかなと。

ナベさん:私はないですね。是非お聞きの視覚障害者の皆さんも経験のある方、メールをお願いいたします。

方山:そうなんですか。そういうナベさん的には、そういう身体的な被害を受けたとか、そういうのは、ちょこちょこ生活で困ったことがあるみたいな感じなのかな?でも確かにいろいろ解決しないといけないことがいっぱいありますね。でも、さっきの信号のアイデア良くないですか?。指向性マイクちょっとだけそこの人だけ聞こえるそうですね。ちょっとね、どっかの行政と実験してみたいです。

ナベさん:あるいはスマートフォンで認識できるような装置を付けるとか、

方山:スマートフォンでたまに最近点字ブロックにQRコード付けて、それを読み込むと、、どうなのかなと思うんだけど、読み込んで、、ちょっと分かりません。

ナベさん:これまたお聞きの皆さんお願いします。メールお願いします。

方山:そういうのはやってないですね。今思い出したんだけど、Be My Eyes知ってますか?

ナベさん:聞いたことあります!

方山:やったことあります?

ナベさん:やったことはないですね。

方山:なんでですか?


ナベさん:特に必要に迫られていないからですね。

方山:でも封筒とか読み上げてくれたりとか。、でも個人情報だからね。

ナベさん:いつでも図書館とか福祉施設に行けますから。

方山:じゃあまとめてこれ読んでくださいとかするんですね、そうなんだ、普通の図書館?

ナベさん:普通の図書館です。

方山:そこで読んでくださいって言ったら、

ナベさん:対面朗読サービスっていうのをやってまして、

方山:なにそれ!

ナベさん:それ例えば一般の本を読んでもらうとか、郵便物を読んでもらうとか、書類を書いてもらうとか。

方山:見えない人用に常に常駐してるんですか?

ナベさん:いや、もう何日か前に何月何日何をお願いいたしますって予約をするんです。

方山:そうなんだ。どのくらいの頻度で行ってるんですか?

ナベさん:そうですね、2週間に一回ぐらい行ってますね。

方山:結構な頻度で。じゃあもうナベさんにとってはもう何だろう。体の一部?

ナベさん:そうですね。

方山:知らなかった~!そのサービスって図書館全部にあるんですか?

ナベさん:全国の公共図書館にあります。

方山:そうなんだ。じゃあそのナベさんみたいに見えない人とか見えづらい人は図書館との関わりを大事にやってる。

ナベさん:そうですね。すごく頼りにしてる存在なんですね。知らなかった。これ知らない人も多分たくさんいると思う。それがあるとね、便利ですよね。

方山:図書館の人にちょっと読んでもらいたくないなみたいなものとかもあります?

ナベさん:ああ、私はないですけど、もしかしたらいるかもしれない、

方山:ちょっとね。そういうのをね、読めるように、例えば見えない人には点字を必ず付ける。そういうのあったらいいですよ。その場でね、読めるように。

方山:というわけで、ナベさんとしゃべるとね、あっというまに時間が来てしまうんですが、

ナベさん:じゃあまた来週!

方山:アハハ、あっさりしてんな!笑

ナベさん:皆さんお聞きの皆さん、メールをお願いいたします。アドレスを...ありがとうございました。

方山:アドレスのアドレスもそうだ...いや!まあ終わりにしましょう。


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