次なるステップ『里山ワンダーランド』
報告が遅れてごめんなさい。
ボクはいま岡山県久米南町上籾地区という限界集落で、
アメリカ人のカイルさんとその仲間達が主宰する
「パーマカルチャーセンター上籾」で研修生として過ごしています!
カイルさんは、左官職人で、パーマカルチャー(後で説明する)や自然建築、ストローベイルハウス(藁と土で創る家)の指導者で、なおかつ生物資源学の博士号を持っていて、なにより猫のことをとにかく愛している最高に愉快でカッコいい人。
パーマカルチャーって何?と思った人もいると思うので説明すると、
パーマネント(永続性)、農業(アグリカルチャー)、文化(カルチャー)の3語を組み合わせた造語。「永続可能な農業をもとに永続可能な文化、即ち、人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法」と定義されている。
すなわちパーマカルチャーとはひとつのデザイン手法のこと。
「いやー難しいわからん」「なにいってんの」て人のためにざっくりわかりやすく言うと、
江戸時代の人々の暮らしの知恵、工夫
て感じかな。
いまのボクにはこの説明が限界だ。許してくれ。
パーマカルチャーセンター上籾(通称パミモミ)は、標高約400メートルの里山の奥にある。
1万坪の広大な土地の中に、
古民家、棚田、畑、果樹園、植林、雑木林、南向きの斜面、湧き水、etc...
生きるために必要なすべてが詰まっている。
パミモミはパーマカルチャーのデザイン手法を使って、持続可能な里山を創生(再生、創造)している。
水道は通ってなくて、山からの湧き水で生活している。
ガスも契約していない。ロケットストーブで毎日調理している。
いずれはオフグリッドにしたいらしい。
非電化工房よりもさらにもっと自然に近い場所で自然に近い生活って感じだね。
もともとボクは、中学生のときにアマゾンの民族の暮らしやサバイバルに興味を持っていたから
さらに自然に近い生活になって日々テンションアゲアゲだよ。
もうひとつパミモミと非電化工房の大きな違いの一つだけど、
パミモミは絶賛開拓中。
非電化工房はボクの代で12期ってのもあってある程度は完成されていた。
パミモミはまだ4年目?で20年というスパンのビジョンで絶賛デザインand開拓中。
だから作業は、本当に開拓のための土木建築作業が多い。(もちろん田畑もやるけどね)
毎日力仕事で、ハードだけどとても愉しい。
働いた後に絶景を眺めながら仲間と共に食べるご飯はとっても美味しい!
なんでパミモミに行ったのか
最初は、非電化工房で1年みっちり修行したんだから自分の場を持って自立しようって思っていた。
だけどある時、尊敬する農の先生にこう言われた。
現代人は、何かを学んだらすぐに実践して元を取り戻そうとするところがある。
そうではなくて、元を動かさずにどれだけ積み重ねて、どれだけ違った人たちと経験を共有できるかだよ。
このことを言われた時、超図星でドキッとした。
だけど素直に共感できた。
これは現代人への提言というよりは、ボクへの忠告だったのだと思う。
その時から「もっとレベルアップしたい」と思いはじめた。
もっとリーダーとして人を導けるような人間になりたい。と
その農の先生に「ステップアップとしていいと思うよ」と言われて勧められたのがパミモミの研修だった。
非電化工房で師匠にたくさんの経験をさせてもらって新しい世界が開けた。
その中でボクは「建築」という世界に非常に心が惹かれた。
パミモミの建築はとてもプロフェッショナル。
藁と土で創るストローベイルハウスだったり、里山から伐採した木を製材して柱にしたり、日本の伝統的な建築法や在来工法だったり、
非電化工房で築いた土台に、さらに知識や経験や技術を積み上げるには最高の環境だと思った。
そんなわけで、さらなる自分の進化を求めてパミモミの研修プログラムに応募した。
もし建築を生業にしたいと考えたらいつか修行に出てもいいとも思ってる。
1年で大きな仕事にできるほど甘い世界ではないことは知っている。
けどとにかくパミモミで貪欲に学んで経験を積み上げて小さな仕事にできるレベルにしたいと思っている。
カイルさんから「百姓一職」という言葉を教えてもらった。
色々ことができるけど、一つのことを極める。コミュニティに貢献できる力をひとつ極める。
「手に職」と、師匠から学んだ「スモールビジネス」の間くらいなイメージ。
自分がどう在りたいかを大切にしながら、パミモミでさらにステップアップしようと思っている。
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いちおう研修は12月末までとなっているけど詳しくいつまでいるかは決めていない。
自分の成長度合い次第だけど、
寒いところは苦手だし、今は千葉で愉しい場を創りたいと思っているから住み着くつもりはない。
そんなこんなでパミモミで刺激的で学びの多い毎日を送っているよ。
とにかく自然豊かで美しい。
5人の研修生と、カイルさんや奥さん、スタッフのみんな、と大家族での生活。
外国人も多くて、会話の5分の2くらいは英語。
最寄駅から乗合タクシーも出てるから交通も悪くはない。
ご飯もとても美味しい。
オープンデイやワークショップなどよく開催しているから是非チェックして遊びに来て!
みんなが遊びに来るのを待っているよ!
これからもどうぞ応援をよろしくお願いします。
じゃ、またね!