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『ベトナム語のしくみ』

白水社『ベトナム語のしくみ』を買ってみた。

ツイッターでベトナム語学習を報告していると、こんなリプライをもらいました。

即座に購入。入手したのは2022年9月3日。わずか3日後です。

ところが、このあと長期間放置し、ようやく今日(2023年5月31日)に読了しましたので、簡単に感想を残しておきたいと思います。

私が感じたメリット2つ、デメリット3つを紹介します。

メリット①:通勤時間に読める

電車やバスでの通勤中に読んだ。片道30分、往復1時間として、だいたい3日で読める内容。負担感がないのはうれしいですね。

メリット②:ベトナム語の概要がわかる

この本の大部分は、見開き2ページで完結するコラムで占められています。
文法は「AはBである」、「AはBする」、「AはBができる」、「AはBしなければならない」などの表現から、「象は鼻が長い」まで。日本語母語話者がつまづきやすいところを簡単に網羅しているように感じました

デメリット①音声へのアクセスが悪い

音声はパソコンでダウンロードできます。しかしスマホに対応していないのはデメリットです。ダウンロードした音声は1文ごとに独立したファイルになっているのですが、これがなかなか扱いづらい。この不便さから、最初は音声なしで読むことになりました。

デメリット②日本語文が読みにくい

白水社の説明によれば、この「しくみ」シリーズは「文法用語にたよらない」ことを売りにしているようです。しかし、この『ベトナム語のしくみ』について言えば、文法用語を使わない方針が一貫しておらず、また内容を分かりにくくしているように感じました。

また、後半はあまり気にならなかったものの、説明が前後している箇所があり、全体的に日本語のクオリティがストレスになりました。

デメリット③妙な文がある。

「わたしはまだ帰りたくありません.」という例文の下に、次のような文言があります。

「言いたいセリフ」というよりは「言われたいセリフ」と思うのは気のせいでしょうか.

p.83 【好きです, 欲しいです】

この記述は本当に残したほうがよかったのでしょうか。

総評

音声へのアクセスが悪く、スマホで聴けないデメリットはあるものの、網羅性という点で入門者に勧めるのは妥当だと感じました。

ただ、もう少し日本語文の校正に時間をかけてほしかったというのが率直なところです。また、内容をみせた女性からは「文章」に対して不快感を覚えるとの声がありました。類書があれば教えていただきたいです。

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