デザイン学習記録_2021年4〜5月

 この春から桑沢デザイン研究所に通っている社会人です。最終目的は「デザインが好きだ、仕事にしたい」という現在のぼんやりした状態から、将来の進む道を具体化することなのですが、改めてこの1年の過ごし方を整理している中で、学びの場ではその目的を一旦切り離したいと思いました。切り離さないと興味のありなしで学びが阻害される可能性があると考えたからです。

 ということで、どっぷり浸かって学ぶ覚悟をした訳ですが、これまで振り返りの時間を作れていなかったため、このタイミングで4月5月の授業での学びを”学習記録”として簡単にまとめたいと思います。

<学びリスト>

・デザインプロセス
・モノの見方

1)デザインプロセス

 授業の中で印象的だったのは、共感(観察・リサーチ)⇨問題定義⇨アイデア創出⇨プロトタイピング⇨検証という基本プロセスはあるが、これは"手順"ではなく"空間"であるという話でした。ステップを順を追って進めていくのではなく、各ステップを行ったり来たりすることで考察が深まる。2つ前に戻っても良い。

 この話に少し関連して、最近のデザインプロセス論は言葉に閉じてしまっている印象とのことで、要するに「他人が体験して言語化したものに当てはめて考えていて、自分自身の体験や感覚は取り入れていない」ということです。自分の体験から得た情報を解釈することでプロセスステップで言う「問題定義」がより芯を捉えたものになるのだと理解しました。
 大切なのは、実体験から感覚を得る造形的アプローチ、感覚と言葉の関係性にフォーカスすること。

2)モノの見方

 デザインプロセスについて、自分の体験から得られる感覚が大切であることを理解しました。ではどのようにしてデザインプロセスの入り口の”リサーチ”の訓練を行うのか…。これについても大きなヒントを得ました。

 まず、リサーチとは「普段見ている時に見えていないモノを見れるようになること」とのこと。授業ではこれを体験するために、有名な映画『世界に中心で愛をさけぶ』の一場面をみて、モノと人・ストーリー展開との関係性を見つけられる限り見つけて書き出すことをしました。すると、これまでは何となく観ていた映画から、たくさんの関係性を見つけることができました。

例を挙げると、
・ウォークマン・・・主人公の男女が”ラジオで投稿を採用してもらう”という共通目標を生むことに作用した
・ラジオ・・・(夜遅くにそれぞれの家でラジオをきくシーン)距離は離れていても2人は同じ時間を共有していることを表現
といった感じで、感覚を自分で言葉にする体験をしました。

 他にも、例えば小説に書かれている文章を現実に再現する方法もあるみたいです。小説を読んで受ける印象と、実際にやってみて受ける印象は全然違うものになるんだろうなーと、面白そうなのでちょっと試してみたいです。

おわりに

 「デザインプロセス」と「モノの見方」に分けてまとめましたが、共通しているのは”自分で体験することは大切”ということかなと思います。言葉にするとしごく当然のように思いますが、いざ自分の生活を振り返ると参考図書を買って読んだり、デザインのWEB講座を受講したりと、すでに言語化された状態で情報を取り入れてきたと思います。それが決して悪い訳では絶対にありませんが、自分でやってみて得る情報には違った価値があるのだということに気づきました。
 この後の授業でもリサーチを行う場面が必ずあると思いますが、その時にはインターネットではなく、街に繰り出して観察を行いたいと思います。

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