進捗報告が苦手な同志へ
こちらの記事は、2024年7月発売の小鳥遊著作「『発達障害』『うつ』を乗り越え@小鳥遊がたどりついた 『生きづらい』がラクになる メンタルを守る仕事術&暮らし方」(ナツメ社)の内容に関連したものです。
「あの件どんな感じ?」に戦慄する毎日
私は、仕事の進捗報告が大の苦手でした。
「あの件、今どんな感じ?」という進捗報告を求められると、まずその案件についての情報を収集しなければなりません。メールを漁り、フォルダ群を覗き、机上の書類をひっくり返し……といった塩梅で、進捗を聞かれてから報告するまで1時間、ひどいときには2~3時間はかかっていた記憶があります。
しかも、案件の全体像すらおぼつかなくて、進捗のパーセンテージなんて言えるわけがありません。
これはひとえに私の情報整理のつたなさからきていたのですが、もしかしたらそんな人は多いんじゃないかと思っています。
今は、進捗報告どんと来い状態に
これが、タスク管理を始めてからは進捗報告が怖くなくなりました。例えば、こんな風に私は仕事を「タスク」として書き出します。
今日が4/1で、すでに資料の原案は作って(①)先輩にチェック依頼は済んでいる(②)状態だったとします。
このときに、部長から「小鳥遊くん、会議資料は今どんな感じ?」と聞かれたとき、待ってましたとばかり書きだしたタスクに目を落とします。
進捗率のパーセンテージは、全部で①~⑤の合計5つの手順から割り出します。簡単な算数の計算で「40%」と答えが出てきます。
さらに、「ここまで終わった」「次どうなる」といった情報も加味して、例えばこんな風に返答します。
「こんなことをスラッといえるようになりたかった人生だった」と思っていた私ですが、言えるようになりました。記憶力や頭の回転は必要ありません。書きだしたタスクから情報を拾って、ちょっとした算数の計算をするだけです。
職場でのコミュニケーションの基本は報連相と言われますが、まさしくこの進捗「報告」は基本となるコミュニケーションの1つです。それを気持ちよくできるようになるこのやり方、ぜひ実践していただきたいです。