ブス、デブは言ってはいけない言葉。

私は濃い化粧をすればシシド・カフカ。
薄めに化粧すれば剛力彩芽と言われる。

見た目には恵まれたほうだと思う。

化粧するにもシェーディングやハイライトは必要ない。
特に気にしているパーツもない。


ただ、一昨年、都会の交差点を通ったときに、
「ダルマみてぇ。なんであんな服着るの?
デブのくせに」
という若い男性の声が心にズシンと刺さった。
若い男性は美少年とは言い難かった。金髪にはしていたが、有名なユーチューバーを面白おかしくデフォルメしたような面白系男性だった。

太めな女性が、赤い服を着たらいけないのか?
自分が男性だから女性に何を言ってもいいと勘違いしているのか?

女性がお洒落してはいけないのか?

太めとか関係なく、「自分に気に食わないお洒落のしかたをしている女性には文句をいう」のだろう。
この手の男性は。

人の見た目をとやかく言う場に出くわしたら私はさっさと退散することにしている。

仲間だと思われたくないから。

私は見た目は恵まれた。
と言っても、30歳までは80キロの太めさんだった。
処方薬の副作用だ。

努力して標準体型にした。

そんな過去があるから、デブと罵られる辛さがわかる。
ブスと罵られる辛さがわかる。

絶対に人に言っていい言葉ではない。

影でコソコソ言うものでもない。

遺伝や闘病の証も含まれているから。

むしろ、そのように陰口を叩く自分の顔を想像してほしい。
卑しく突き出た口元。
軽蔑に満ちた冷たい眼差し。
醜い顔つきそのものではないか。


だから、加担したくないのだ。

一緒に陰口を叩くほど私は未熟ではない。

人の見た目をとやかく言う自分の表情。
美しいですか?



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