妹について。
私にはもう13年以上会っていない妹がいる。
行方はわからないが、あの子はハハと共依存のためおそらくは一緒にまだ日本の何処かで生きていると思う。
ハハの私への虐待を間近に見て育ち、怖い思いもたくさんしてきた妹。
成人する以前から自傷や希死念慮が強く、私が思い出す妹の姿はいつも血まみれだ。
最終的には私を殴る蹴るするようになった。
だけど、子供の頃は結構私に懐いていて、私がよそのちびっ子をかまっていると家でギャン泣きして、
「お姉ちゃんは△△ちゃんのほうが可愛いんだ!
私のことなんか可愛くないんだ!」
と大変なことになった。
そんな妹を私もとても可愛がっていて、3歳差未満なのであまり体格の差がないにも関わらず、よく抱っこやおんぶをしていた。
妹はいわゆるド天然で、今なら…発達検査を受けさせるところだが、よく世話をしなくてはならない子だった。
ランドセルを忘れて学校行っちゃうし、ポケットには亀やヘビが入っているし、ある日、私が妹が筆箱を持たずに登校していることに気づき、
「サエちゃん、筆箱は?
お母さんに買ってもらったよね?」
首をふる。
「買ってもらったでしょう?
サエちゃん、鉛筆と消しゴムは学校に持っていってるの?」
うなづく。
「見せてごらん?」
『ん!』
「え?!
ポケットに入れてたの?!」
妹のキュロットのポケットから丸くなった消しゴムと短い鉛筆が出てきた時は笑った。
笑ったけれど…このままじゃいけない気もした(笑)。
たぶん、私が36歳でADHD判明したから、あの子も検査が必要だと思う。
PTSDと様々な依存症を抱え、おそらく発達障害のある妹は今どこにいるのか?
5年前までは私も探していたけれど、探し出したところで私には彼女を救えないことに気づき、探すのをやめた。
私は私を救うことが先決だった。
それでも、リョウシンに対してよりはマシな感情を抱いているので、妹に対しては何処かで穏やかに暮らしていてくれたらいいなとは思う。