バイト達が「不適切動画」をあげる本当の意味
ここ最近、飲食店で働くバイトさん達の不祥事が目立つ。
ニュースの欄には「〇〇も不適切動画で謝罪」といった、「も」を強調するような同時多発的犯行を示唆する見出しが躍るようになった。
見出しが躍るだけなら全然構わないけど、食品を素手で持ったにーちゃん達が厨房の中で躍っているのを見ると、少し辛くなる。
踊りのクオリティが低すぎるし、笑いのクオリティに関しては幼稚園児の「ウンチ、チンチン」レベルだ。
少なくても「お腹いっぱい、オッパイ、アップルパイ」のような、語彙能力はウンチンレベルでも、リズム感だけは失わっていないフラッシュモブ的な動画を作ってほしい。
バイトさん達の不適切動画は、まとめサイトのようなとこでざっくり見たけど、その中には「客に提供する食品を、床でゴシゴシしてから、フライヤーで揚げる」というのがあった。
これに対しては、政治家界のリーサルウエポンである「遺憾の意」を私も表明したいと思う。
「床ゴシゴシ系動画」は意図が分かりづらい。
「床は超絶綺麗に磨いているから、食品をゴシゴシしても、菌は全然付かないよ」というメッセージを発して「己の床掃除クオリティ」をアピしたいのか。
それとも「フライヤーの温度はすごいんだよ。この熱なら一瞬で菌を殺せるね」とフライヤーの機能性の高さを世間に示したいのかの判断に悩む。
どちらにしても両方とも菌をテーマに扱っているので、「風の谷のナウシカ」の世界観が好きなバイトさんなのか、もしくは「最低でも菌、最高でも菌」のような意識高い系のバイトさんの可能性もある。
もしくは、これはあまり考えてたくないのだけど、もしかしたらだけど、「ゴシゴシ系動画」を面白いと思って投稿している可能性も僅かに残る。
もしそう思ってやったのなら、再度「遺憾の意」を表明したい。
将来的に企業などの面接にいくことを考えると、自分達にとってもマイナスにしかならないことも教えてあげたい。
今後訪れる面接先では、ほぼ必ず「あれ、面白いと思ってやったの?」と聞かれてしまい、ユーモアのセンスを疑われる可能性が高くなる。
ユーモアが最近の北海道の気温くらい低いことがバレてしまうと、安定した公務員か、安定していない政治家くらいしか選択肢が残らないから気の毒だ。
もしも「床のピカピカっぷり」をアピしたかったのなら、清掃要員として雇われたかもしれないけど、「フライヤーで菌退治」が目的だったらのなら、たぶん、どこに行っても一次面接でアウトだと思う。
斬新すぎる。
「弊社とは方向性が違いすぎます」と、まるでバンドの解散理由のような返事を、御社様から頂くことになるだろう。
運よく職にありつけて、パートナーにも恵まれ将来結婚することになったとしても、相手のご両親への挨拶の時に「あの時のゴシゴシ野郎」であることがバレてしまうと「ユーモアが北海道の気温で嫌だし、フライヤーが可哀想」という理由で、相手のご両親からNOを突きつけられると思う。
でも、「床掃除は得意なんです!」と、ちゃんと自分の得意分野をアピ出来れば、まだチャンスは残る気がする。
「最高だと18金、最低でも菌だらけ」とか言いながら、自分の「禁」なところをさらけ出して、ユーモア面で挽回を狙えば逆転勝利も見えてくる。