多項式の基本
用語
・多項式 (たこうしき)
・項 (こう)
・単項式 (たんこうしき)
・係数 (けいすう)
・定数項(ていすうこう)
・次数 (じすう)
・n次式 (nじしき)
・同類項 (どうるいこう)
・降べきの順 (こうべきのじゅん)
・多項式
$${2x+3}$$
$${-3x^2+x+1}$$
$${-3x^2 y+xy^3+5y+xy-4x-1}$$
のような式を多項式といいます。
・項
多項式$${-3x^2 y+xy^3+5y+xy-4x-1}$$の
$${-3x^2 y}$$、$${+xy^3}$$、$${+5y}$$、$${-4x}$$、$${-1}$$をそれぞれ項といいます。
かけ算は ひとかたまり とし、足し算、引き算で区切ったそれぞれの部分です。
また、項を抜き出す場合、$${+xy^3}$$のように$${+}$$がつく場合は これを省略して、単に$${xy^3}$$と します。
・単項式
1つの項からなる式を、単項式といいます。
$${5x^2}$$、$${-2x}$$、$${3}$$、$${-3x^2 y}$$などはひとつの項からなる式なので、単項式といいます。
2つ以上の項からなる式が多項式ということにはなりますが、こう区別をすると煩わしい場合が多く、便宜上、
項が1つだとしても、つまり単項式のことも まとめて多項式と呼びます。
$${3x^2}$$
$${2x^2-3x+6}$$
$${x^2y+xy-x^2-1}$$
これら すべて多項式と呼びます。
※もし問題文で、「単項式と多項式を区別せよ。」のように出題されていたら、空気を読み、この場合は2つ以上の項からなる式を多項式としてください。
・係数
それぞれの項の、文字に かけ算されている数を係数といいます。
$${3x^2y^3}$$の係数は、$${3}$$
$${-x^3}$$の係数は、$${-1}$$
$${\sqrt{2}x}$$の係数は、$${\sqrt{2}}$$
のようになります。
・定数項
文字がかけ算されていない項を定数項といいます。
$${-x^2+2x-3}$$の項$${-3}$$は定数項となります。
・次数
それぞれの項の、文字が合計で何回かけ算されているか を 次数といいます。
$${x^3}$$は、
$${x \times x \times x}$$
と、$${x}$$が3回かけ算されているので、
次数は3です。
$${x^3y^2}$$は、
$${x \times x \times x \times y \times y}$$
と、$${x}$$が3回と$${y}$$が2回の、合計5回かけ算されているので、
次数は5です。
ですから、
$${-x^3}$$は次数3、
$${3x^2y^3}$$は次数5
ということになります。
$${-3}$$などの定数項は、文字が1つも かけ算されていないので、次数0とします。
・多項式の次数
多項式にも次数が定義されます。
多項式$${-3x^2 y+xy^3+5y+xy-4x-1}$$の各項について、
$${-3x^2 y}$$の次数$${3}$$
$${xy^3}$$の次数$${4}$$
$${5y}$$、$${-4x}$$の次数$${1}$$
$${xy}$$の次数$${2}$$
$${-1}$$の次数$${0}$$
となります。
この場合、最も次数が高いものは、次数4である$${xy^3}$$です。
ですので、
多項式
$${-3x^2 y+xy^3+5y+xy-4x-1}$$
の次数は、4となります。
多項式の各項の中で、最も次数が高い項の次数が、その多項式全体の次数になります。
・n次式
多項式の次数がnならば、その多項式をn次式といいます。
$${-3x^2 y+xy^3+5y+xy-4x-1}$$の次数は、4なので、この多項式は4次式となります。
$${3x-1}$$
は1次式
$${x^2+4x-1}$$
は2次式です。
・同類項
文字の部分が全く同じ項 同士を同類項といいます。
$${3x^2}$$と$${-2x^2}$$、
$${2xy^2}$$と$${\frac{2}{3}xy^2}$$
などは同類項となります。
$${-3x^2+x+5x^2+1-4x}$$という多項式は、
$${-3x^2}$$と$${5x^2}$$、
$${x}$$と$${-4x}$$が同類項なので、
$${-3x^2+x+5x^2+1-4x=2x^2-3x+1}$$
と、式を まとめる ことができます。
このように同類項を ひとつ に まとめる ことを、「同類項を まとめる」といったりします。
・降べきの順
多項式の項を、次数の高い項から順番に並べて整理することを「降べきの順にする」といいます。
$${3x-2x^4+7-x^2}$$
を降べきの順に並び替えると、
$${-2x^4-x^2+3x+7}$$
となります。
・昇べきの順
降べきの順の逆で、多項式の項を、次数の低い項から順番に並べて整理することを「昇べきの順にする」といいます。
$${3x-2x^4+7-x^2}$$
を昇べきの順に並び替えると、
$${7+3x-x^2-2x^4}$$
となります。
続き→
多項式の基本②
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