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妻が夫の気持ちを書いてみた②

自分は食パンが好き。
手当たり次第に食パン専門店に行きまくっているので
自宅近隣のは全て行き尽くした。
バイクや車ででも出掛けるし、
出張先でも行く。
自分でも焼く。

週末の家族との外出を
「新しいパン屋の開拓」にあてた事も何度もある。
但し、それを表だって目的地にはしない。
そんなもん、妻が却下するに決まっているからだ。
だから行きたい店を見つけたら、
その周辺の事も調べる。
安くてうまいと評判の鮨屋
グルメランキングで1位の洋食屋
期間限定イベント
新しく出来た複合ビル
それらを表向きは目的地にして家族に提案し、
当日、「そういえば、」と、パン屋の話を出し
「ついでに寄ろう」と誘う。
すぐそこだ、と妻を騙し、そこそこの距離を歩かせたこともある。
娘はその点かわいい。
「行く行くー!」とノッてくれ、多少遠くても文句なんて言わない。
むしろ私の味方になって
「文句言うんやったら、お母さんには食べさせへんで!」
なんて言ってくれる。
そんな娘を、妻は
「お父さんの提案に乗っかればトクやって、わかってるだけやん。
実際あなた、ついでにあの子の欲しいもん、買ってあげたやん。」
などと言う。
確かに妻の言うことが当たっている気もする。
ぺろりと舌を出している娘を簡単に想像できてしまう事も事実。それでもわーい、と喜んでくれるのは嬉しい。
妻も、遠いだとか高いだとか、文句を言うわりには
自分用にと1番高い物をえらんだり、
そもそも1番決断力がなく、ぐずぐずと迷っている。
結局、喜んでるやん。

と、夫はきっと思ってる。
妻はそれほど喜んではいないが、
天の邪鬼な夫なので、始めは文句言うといて、
後で喜んでみせた方が効果的、と知っている

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