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ゆるブラック企業が物足りないなら

ブラック企業の元社員です。

ゆるブラック企業という概念を知りました。
ゆるいブラック企業ってどういう事だ?と最初は思ったものです。

ネーミングはともかく、ブラック→ホワイトへ転職した私にとって共感できる着眼点でした。


ゆるブラック企業という概念

「ゆるブラック企業」とは、ブラック企業ほど過酷な労働環境ではないものの、長期的に見ると従業員の成長やキャリア形成にとって不利な要素を持つ企業を指します。この言葉は、ブラック企業とホワイト企業の中間に位置する企業を表現するために使われます12

ゆるブラック企業の特徴
残業が少ない:長時間労働はなく、定時で帰れることが多いです。
昇給が少ない:給与があまり上がらず、モチベーションが低下しやすいです。
スキルアップが難しい:業務がルーティン化しており、新しいスキルや経験を積む機会が少ないです。
離職率が低い:居心地が悪くないため、辞める理由が見つからず、長く働き続ける人が多いです123

このような企業では、短期的には働きやすいと感じるかもしれませんが、長期的にはキャリアの停滞や成長の機会を失うリスクがあります。

Copilot

記事によって若干定義が違いますが、言いたい事は大体分かりました。
ブラック企業とホワイト企業の中間を表現しているという事ですが、私の見解は少し異なります。

これはホワイト企業で停滞した人が陥る境地ではないでしょうか。
似たような境地に至った経験があります。


ブラック企業経験者から見たゆるブラック企業

ブラック企業での経験

無茶な仕事量、過重労働、人格否定、怒号。
このような論外な環境はさておき、ブラック企業にはゆるブラックの特徴と共通する部分があります。

成長機会の喪失です。

過重労働の環境下では、目の前の仕事に追われるばかりとなります。
膨大なタスクをこなす能力は磨かれますが、他に得られる経験値は費やす時間に対して意外と少ないです。

例えばトラブル対応では、ミスを発生させた担当を大勢の前で上司が怒鳴り、査定もマイナスして締め上げます。
その異常なプレッシャーから担当の注意力は引き上げられますが、根本的な再発防止策は取れていません。
論理的な思考よりパワハラで解決するのが通常運転でした。
真っ当な企業では再発防止を考案する能力が求められますが、ブラック企業ではその能力を磨く機会がありません。

ゆるブラック企業の労働環境が一見楽に思える理由

一方ゆるブラック企業。残業も少なく、定時で上がれる環境はブラック企業経験者からすれば天国です。
ゆるブラック企業だと叫ぶ人は、スキルアップが出来ない点が特に苦痛に感じているのではと想像します。

スキルアップが難しい:業務がルーティン化しており、新しいスキルや経験を積む機会が少ないです。

ゆるブラック企業の特徴

パワハラの定義の中にも、過小な要求というものがあります。

過小な要求
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じたり、仕事を与えないパワハラ

あかるい職場応援団

このように、人間は自分の能力より低い仕事をさせられる事にストレスを感じるようになっています。
ゆるブラック企業は就労環境は整っていても、成長機会の喪失というストレスもまた存在するという事です。

それでもブラック企業よりは100倍マシ

過労による精神疾患を背負うリスクがありません。
ブラック企業で苦しむ人に比べれば、安全圏で戦えます。

ブラック企業で働く人は、成長機会も少ない上に100時間超の残業生活に囚われて、転職活動ですらギリギリの状態です。

ゆるブラックと言いつつも、実態はホワイト企業ではあるので精神的、時間的アドバンテージがあります。
職務経歴だけ弱くならないようカバーできれば、良い環境とも捉えられます。

ゆるブラックが物足りないなら

まず社内で同志を探してみませんか。
その環境に物足りないと感じている人間は他にもいるはずです。

転職を狙うにしても、定着するにしても、納得した働き方をするには改善や提案の実績を作っていく必要があります。
ゆるい空気が染みついた組織では、一筋縄ではいきません。

というのも私自身、ホワイト企業で物足りなく感じているクチだからです。
停滞感に気が付いてマズいと思い、自己啓発の資格取得と業務改善を地道に進めています。

一人より仲間がいた方がいいですし、周りを巻き込んだ改善実績を作るチャンスも生まれるかもしれません。

どんな世代でも、会社という組織にあぐらを掻いている奴は敵だ。内向きの発想で人事にうつつを抜かし、往々にして本来の目的を見失う。そういう奴らが会社を腐らせる

ロスジェネの逆襲(池井戸潤)

昔読んで刺さったセリフです。
ホワイト企業という環境にあぐらを掻けば、会社を腐らせる側になってしまうと今は考えています。

仮にゆるブラックを理由にすぐに転職したとして、次の職場の環境頼みになるのは、結局組織にあぐらを掻くのと同じではないでしょうか。

今の環境で抗ってみる。それでもダメなら転職するくらいで。
組織の空気に流されない力をつけるチャンスでもあります。
何もせずに環境から抜け出す事も、「成長機会の喪失」だと考えます。

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HANA
最後まで読んで頂きありがとうございます。