時間についてのテーマとしたものの、哲学における時間論ではなくて、仏教と科学の時間論についてです。
仏教では、時間を流れとして捉えるのではなくて、映写機のフイルムが上にリールから下のリールへと巻き取られていくとき、一コマずつフィルムがランプの前を通り過ぎることに譬えている。
つまり、時間というのは、飛び飛びに移動するというのです。映画のコマの進む速さは、約0.04秒で、この速さですと、人間の眼には、動作が連続として見えるようです。
エネルギーというものについては、無限に細かく分けることができて、連続的なものと考えてきましたが、ミクロの量子世界では、そうではないのです。
イタリアの理論物理学者ロヴェッリは、時間についても連続ではないと考えている。
ロヴェッリは、空間も時間も量子と見なして、ループ量子重力理論を展開している。