安倍元首相/統一教会事件に見るジェンダー問題|銃撃事件で表面化した第1次・第2次安倍政権の女性政策を支えたネオリベラル・フェミニズムと宗教保守の親和性を分析|ゲスト:菊地夏野
菊池氏は、ツイッターで下記のように述べていました。
「安倍元首相のジェンダー分析すると、A面が女性活躍のネオリベフェミ的経済政策で、B面が保守的伝統的な家族主義で、このふたつがミックスされることで女性の心身は相当な負担を受けています。これまで一般にはA面ばかりが強調されリベラルみたいな評価をされてきたけど。今回の事件でB面が急に浮上してきた。
だけどB面は華やかなA面に覆われることで生き延びているし、A面も今回の宗教団団体とのつながりで言われているように保守宗教勢力からの金銭的政治的支援によって成立している。それが安倍的自民党の本質。」
安倍元首相が襲撃される以前は、統一教会問題は、B面、つまり裏側に隠れていたが、以後は、一気にこの問題が吹き上がってしまったがゆえに、逆に、A面の表面について、評価しようという勢力も出ていることに、菊池氏は、危機を感じて、上記のツイートしたと語っている。
2015年に女性活躍推進法という法律が可決し、いかにも女性に寄り添った法律であるかのように装っているが、その中身といえば、かえって女性に負担を強いている。
・働いている女性の半数は非正規であり、残りの半数の女
性の活躍であり、しかもその中でもエリート層の女性
にしか通用しないという不平等さである。その上、専属
主婦は含まれていない。
・「女性の力」=労働力、消費力、出生力であり、国や
企業の「資産」という捉え方である。「産めよ殖や
せよ働けよ」政策である。(格差については放置)
・「働き方改革」の実態は長時間労働や半強制の転勤の
恒常化、格差の固定化。
ネオリベラル・フェミニズム
・女性リーダー、政治家、企業家の増加要求。
・社会の序列を女性が登ることでのフェミニズム。
・権力を生む構造の批判より権力を志向するフェミニズム。
小池百合子や高市早苗のような、保守右派的な人間の養成
にしかなっていない。
ネオリベと保守主義
・統一教会の信者は圧倒的に女性であり、保守的な家族観と集団
結婚式によるセクシャリティ管理を行う。これは、安倍、自民
党右派に共通する世界観である。
・統一教会、自民党ともに家庭教育支援法、憲法24条の改正を
目標としている。
・問題の本質は女性を抑圧し、利用するネオリベラル・ナショナ
リズムである。
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