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初詣est Mouse 20230103

1月3日の午後3時ごろ家を出て広瀬川沿いを歩く。ここ1年くらい足腰のリハビリと称してよく歩いた道。気温や気圧のせいなのか昨年末から若干調子は悪いものの激しい痛みに耐えながらぎこちなく歩いていた頃に比べるとSPEEDは雲泥の差。この周辺の景色は見飽きてしまったが天気が良いと仙台大観音の頭が見えたりする。

向こう岸の旧追廻住宅街に目を向けると自分の曲のネタ(無許可)にした「最後の家」があった。来年にはもう見れないだろう。山の上には撤去された伊達政宗像の土台が見えるが今後復元されようがされなかろうが地元愛の薄い自分には興味がない。

H坂サイクルで自転車の値段を調べる。15年程乗っているMY自転車は鍵がかからず、前輪のタイヤは交換しないと駄目だと一昨年言われたものの未だに交換する気が起きず、サビだらけのチェーンは時折空回ってヘルニア持ちには危険すぎるので近々買い替えるつもりだ。

坂を上る。闇屋や尚古堂書店など趣深い店は跡形もなく消え去って久しい。ビルの向こうの空に白々しい月が見えたので人目を気にしながら月を撮る。

西公園へ。そこそこ有名な神社の門をくぐることなくただ眺める。コロナ禍に入ってから疫病退散という文言とアマビエのイラストが描かれた大量の幟(のぼり)がはためくようになって久しいが、幟如きに神など宿るわけがなく多くの人が感染し死んでいる現状が続いている。

そんな商業主義寄りな神社に参ることもなく背を向けると公園内では若者たちが寒さに負けずスケボーやBMXに興じていた。高校生の頃から自分の身の回りに居たスケーターは皆一様によい奴が多かった。音楽との親和性も高く、自分が出会ったバンドマン兼スケーターみたいな人たちもいい人ばかりだった。

私と同姓同名のキッズスケーターが存在するのだが、そんな未来あるキッズがyoutubeなどでエゴサして私のグダグダな暗く躍動感のないライブ動画などを発見してしまっていないことを路上で祈る。

ローソンで紙煙草を購入後、良覚院丁公園の隣にある馬上蛎崎神社の門をくぐる。モチベーションを失ったベテランインディーズバンドのようなやさぐれた佇まいで、隣には駐車場があり後ろには普通にビルが建っていて風情もまるでないが不思議と落ち着く。

無神論者兼反宗教主義者兼TheChurchファンの自分があらゆる矛盾を抱えながら祈りを捧げることができる場所はここしかないと思った。祈ることといえば40代も半ばになると健康のこと以外特にないもんだなと思った。

外が薄暗くなり寒さも厳しくなってきたので家に帰ることにした。

充実した一日だった。

fin.



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