【読書】暇と退屈の倫理学
「暇と退屈」を哲学的に考察し、それと付き合う生き方を提示するユニークな一冊です。
「そもそもなぜ人は退屈するのか?」という問いに対して、人類は定住革命によって時間とエネルギーを持て余すようになったからという仮説が述べられています。本書の表現を借りるなら「遊動生活がもたらす負荷こそは、人間のもつ潜在的能力にとって心地よいものであったはず」なのだそう。この議論は説得力があるなと思いました。
そして「退屈する人間は苦しみや負荷を求める」ようになり、娯楽に時間を費やそうとするよう