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3歳のお誕生日。
お誕生日おめでとう。
7月初旬に、短く実家の島根に帰省した。
春先から思いがけず病気がわかり、闘病している父に会うために。
4月よりさらに弱っていた。
祖母が亡くなって久しい。祖母が亡くなる前なのか料理をしなくなった晩年かは忘れたけれど、いつだったか父が「おふくろの作るちらし寿司が食べたいなぁ」と言っていたことがあった。
それで、初めてちらし寿司を作った。
うろ覚えな母のこんな感じだったかな?と教えてもらいながら。
少し早いが息子の誕生日を一緒に祝いたかった。
ちらし寿司を作って持っていた。(父は再婚している)
すっかり食も落ちている様子だけど、完食してくれた。
嬉しかった。
自分がしたいことだけしたのだけど、それで日頃の何もできないもどかしさが満たされた。
勝手なものだけれど。
出産は、生きることが常に死と隣り合わせであることを生々しく感じる時でもある。
3歳を迎えた息子。
3年前の生々しい生と死の間を思い出しながら、
今、まさに生きることと炎が小さくなることの交錯にいる。
連続の中にいるとも言える。やせ細った手で息子を抱いた。
かつて、兄や私がいた場所に息子がちょこんと座っている。
炎が小さくなろうとも、つながっているものがそこにあった。