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【福岡歴史白書】月形洗蔵という男②
高杉晋作と月形洗蔵
月形洗蔵は幕末のヒーローとも言える人物との交流している。その内の1人が高杉晋作だ。
高杉晋作は当時、幕府への恭順を唱える「俗論派」に追われ福岡へ亡命してきた。そして中村円太という男が高杉と月形を引き合わせた。2人はすぐに意気投合したという。
高杉は倒幕のため九州連合を提唱するが、それに対して月形は九州連合は次期尚早であり、まずは薩長が連携しなければならないと高杉に迫った。
理屈はわかるが、心情としては薩摩のことをどうしても好きになれない高杉。そんな彼を説得した月形。ここがまさに薩長同盟のはじめの一歩だった。
また、月形は長州の三家老が処刑されたことを知り、帰郷しようにも路銀がない高杉のために大切な書籍を売って金子を作ろうとしていた。
薩長和解のため高杉が必要であったかもしれないが、ここまでのことを1人の人物のために行えることは、この2人の間に確かな友情があったと信じたいものである。
【参考文献】
『維新の魁 筑前勤王党』 示車右甫著、海鳥社刊、2020年