私の中の最強映画
映画って昔から大好きでして、月に4〜5本、年間50〜60本は観るでしょうか。
今は、夫婦割とかシニア割とか色々あって、映画好きのジジイにはありがたいコトです。
最近では
「トップガン・マーヴェリック」良かったですねぇ。
同世代のトムクルーズかっこええ〜、元ライバル役のキャスティング秘話なんかもあって、なかなかの涙モノでした。
この人って、どんな役柄でも人間性やプロ意識の高さが感じられて、ホント気持ちがいいし、アクションも尊敬しかない。
昨日観た
「ジュラシック・ワールド」も凄かった!!
映像技術の進化にもビックリ、まさに超大作と呼ぶにふさわしく、映画館の大スクリーンで観るべき映画ですね。
まぁ、ちょこちょことおかしな所もあるんだけど、そこは娯楽作品というコトで・・・。 サブタイトルの「新たなる支配者」ってのも微妙ではあるけれど。
年末には、
「アバター」第二弾があるようで、ジェームズ・キャメロン・ワールドが今から待ち遠しいです。 ひと昔前では考えられないくらいの映像美になるんでしょうね。
さてさて、
今まで観た映画の中での最強映画・・・。
ジャンルが広すぎて難しいのですが、一番インパクトがあったというか、心が震えたモノにしてみました。
感動したという表現ではなく、衝撃を受けた、爪痕が残った (残された?) 作品です。
それは、
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」ですね。
知ってる方も多いかと思いますけど、「二度と観たくない映画」とか「メチャ鬱になる映画」とか賛否両論ありますが、心震える映画としては私の中でぶっちぎりでトップです。
実はこれ、映画館に行きそびてしまい、DVD(VHS?)で夜中にひとりヘッドホンつけて観たんですよ。 (だから余計に入り込んだのかな)
終わってから怖くて怖くて、しばらくソファーから立ち上がれなかった記憶があります。 そして、隣の部屋で寝てる嫁さんに気付かれないように、涙と鼻水をティッシュで・・・ (笑)
今よりはまだ「感性」がナイーブでしたね (爆)
敢えて、ここでは
あらすじは書きませんけど・・・。
もう20年くらい経っていますが、魚の骨がノドの奥に刺さったままのような気持ち悪さが残ってます。
でも、その骨を抜いて (いや、刺さったままだとしても) 前に進むコトこそ、この映画の醍醐味な気がします。
同じタイプ!?の映画で
邦画の「嫌われ松子の一生」ってのがあります。 これも大好きな作品ですが、まだ少しは「ユーモア」と「救い」が感じられる映画です。
しかし「ダンサー・・・」にいたっては、ホント救いようがないし、衝撃のラストは直視するのも苦痛です。
今までも、こういったことを予感させる演出や流れの映画はあったけど・・・ これは、「ええっ〜、ウソだろ〜」って感じでした。
後半からは頭の中で、「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」の怒涛の繰り返し。
そもそも私、
ミュージカルというものが少し苦手で・・・ どうしても、お芝居臭さを感じてしまうのですが、これは主人公の妄想というか心の逃げ場がミュージカル仕立てなので、すんなり入ってきましたね。
主演のビョークの凄い表現力、解き放たれた歌声。 彼女の歌があるからこそ、成立する映画です。
そして、まわりの役者達の存在感。 カトリーヌ・ドヌーヴ、往年の大女優が地味な友人役に徹していて、さすがとしか言いようがない。
登場人物は極めて少なく、だからこそ一人一人の人物像が浮かび上がってくるんですよね。
人間は、
「愛」と「エゴ」に満ち溢れている。
息子を産んだエゴ、命をかけた愛。
隣人夫婦の愛とエゴ。
友人や出会う人々の愛。
そして、
この映画のいちばん怖いところは、いつ自分がそうなってもおかしくないリアルな恐怖。
まるで「転がる石」のように、弾みながら下へ下へと落ちていく。
それは、主人公の立場かもしれないし、「逆」の立場になってしまう危険性をもはらんでいる。
ここまで大ごとではないにせよ、不平等や不条理、やり場のない気持ち、私たちは常にそんなモノに翻弄されながら、生きていかなければならないことを突き付けてくるのです。
だから、
この映画は自分の精神状態が安定し、自分を強く保っていられる時じゃないと、返り討ちに合ってしまいます。
まぁ、誰にでもお薦めできる映画ではありませんが、決してクソ映画でもありません。
私も20何年ぶりに、観てみようかなぁ〜。
身体と心が疲れていない日に・・・
なぜ、ビョークではなくツェッペリン。
「天国への階段」
では、では、また次回。 ありがとうございました!!