占い師から歯並びをキレイにした方が良いと言われて歯科矯正を決意したら大変だった話し ep8
『火曜サスペンス劇場~血だらけの海~』
抜歯が完了して、家に帰るとドッと疲れて少し眠る事にした。痛み止めが効いてるのか、痛みはない。
この頃には、主婦業が板についていて祖母はショートステイに入ってもらい、家族の夕飯も温めるだけの状態にしていた。
夜までやることはないので、そのまま眠りに就いた。
「・・・!しっかりして・・・!!」
どのくらい経ったのか分からなかったが、遠くで呼ばれる声に目を覚ます。
「あ、お母さん起きたよ!」
「良かった良かった!」
目を開けたら、血相を欠いた姉と母がいた。こちらは、疲れていたのに起こされてご機嫌ナナメである。
「・・・晩御飯なら冷蔵庫にあるよ」
「いや、晩御飯用意してお越しに来たらあんたが血吐いてたからびっくりして起こしたんだけど・・・」
「・・・・・」
かみ合わない姉妹の会話。
ふと枕を見ると、そこは一面真っ赤だった。
な、なんじゃこりゃ~~~~?!状態である。
「え、どっか痛いとこないの?」
「いや、痛みはまったくない・・・」
とりあえず、鏡で顔を見てみる。頬にも血の跡。そして、ハッと気づいた。
「涎かな?」
おそらく、麻酔が切れてないまま寝て、縫合はしてあるものの出血があり涎と共に枕が血に染まったのだろう。口の中は血の味がして、気分が悪かった。
「いやー!よかったよかった!一安心!」
「火サスみたいだね!」
姉妹は、サスペンスが大好物だった。
それにしても、これだけ出血してるのに痛みは全くないとは驚きである。
そして、この日の歯磨きからもう一つ加わったアイテムがある。
針が着いていない注射だった。抜歯した部分の歯肉に穴が開いているので、食渣が入りやすいらしく、巻き込んだまま歯肉が埋まると炎症を起こすらしい・・・。なので、注射に水を入れて穴の部分に水をかけて溜まった食渣を出すという清掃方法だ。
で、これが鏡じゃ見えなさ過ぎて、看護師の姉に結局手伝ってもらう事になった。成人して、歯磨きチェックしてもらうとか・・・恥ずかしさ満載である。
こうして、2週間後も逆側の抜歯を完了し、矯正のために私は7本の歯を抜くことになった。親知らず以外は、真っ直ぐきれいな歯だったので、それを見た時の罪悪感は半端なかった・・・。
だが、全ては綺麗な歯並びの為だったし、なにより先生たちが矯正するなら当たり前じゃーんという雰囲気が私には心強かった。
次回、『白い巨塔』
『補足』
親知らずって、矯正される方もされない方も抜歯するときがありますよね。
簡単に書きましたが、もちろん抜歯まえには先生からの説明はしっかりあります。前の記事にも書きましたが、私の場合は神経が近くを走ってたので抜歯の影響が出るかも・・・と言われましたが結局出ませんでした。
しかも、7本抜いた割には熱も出ず、痛みもなく、腫れもしないという奇跡。本当に、治療って個人差があるんだなぁと思います。ちなみに、2回目の抜歯の方も突貫工事で、身体が痺れました(笑)。
これから、親知らずを抜歯する予定のあるみなさんは、ぜひ抜歯した日のよるは捨ててもいいタオルを2枚くらい重ねて寝ることをおススメします。
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