ちょっとだけ自信がついた話
みなさんは、どんな時に自信がついたと感じますか?
目標が達成できたとき、できなかったことができるようになったとき、誰かに褒められたとき…
大なり小なり、人それぞれその場面は違うと思います。
私は、文武両道できていていいねと言われることもありますが、正直あまり自信がありません。。
そんな私が、先日少しだけ自信がついた話をご紹介します。
伊豆の旅
先日、地元静岡で開催されたIZU Trail Journeyというトレイルランのレースに参加してきました。※トレイルランとは山を走るアクティビティです
総距離70㎞、累積標高(アップダウン)3200m、制限時間14時間。
3年前からトレランをはじめていろんな山を走ってきましたが、これまでのレースの最長は34㎞(練習でも40㎞程)。人生最長距離のレースにドキドキでした。
制限時間は14時間だったので、タイムなども考慮して目標は13時間にしました。
朝6時に松崎新港をスタートし、修善寺温泉会館までの70㎞の伊豆の旅がスタートしました。
レース前日も、緊張と不安であまり寝付けませんでした。(こんな感覚は初めてでした)
本当に完走できるのか、70㎞なんて距離を走れるのか、14時間以内に帰ってこれるのか、天候は大丈夫か、寒さにやられないか
…いろんなことが頭をよぎりました。
でも、必要な装備は準備したし、どうにもならないことを心配してもどうしたって無理だと思い、とにかく楽しもうと思って眠りにつきました。(笑)
レースは朝6時にスタートということもあり、朝の3時に三島発のバスに乗り松崎へ移動。
バスの行列を目にして、アクセスも良くない中、一人でこんな朝早くから参加する人もいることへの驚きと感動を覚えました。
本当に好きなんだな、ここまでして出るってすごくかっこいいな
と純粋に思いました。
まだ薄暗い朝6時に、3つのウェーブに分かれてスタートしました。
すんと澄んだ空気と、徐々に顔を出す朝日に見とれながら走りました。最初は気分も高揚し、気持ちよく走れるもので「あと6回これを繰り返したらもうこのレースが終わっちゃうのか」と少し寂しい気にもなりました。
レース中はきついながらも、選手の方と話したり、ボランティアの方の応援やサポートに支えられ何とか足を前にすすめることができました。
途中から、大体同じくらいのペースの人と並走したり、声をかけたりするのも醍醐味でした。
40㎞通過。ただ、この辺りを過ぎてから足への疲労がどっときて、未知の領域に入りました。
腕につけた時計をみて、見たこともない距離を走っていると驚くとともに、ここからが勝負だなと気合を入れました。
とはいっても、寒いから動き続けなきゃいけないし、補給食やジェルだけで走り続けているからエネルギーは欠けてくるし、足は疲労がたまって棒みたいになるしで飽和状態。
途中からは
「温泉に入りたいな、あったかいごはん食べたいな」
と思いながら、走り続けました。(もちろん、ずっと走っているわけではなく所々走ります。)
そんな中、50㎞地点の最後のエイドステーションで疲労困憊、30分程休憩をしてからスタートしたところ、今までの疲労感がみるみる消えてきました。
段々と日も落ちてきて、左手には駿河湾に沈む夕日と赤く染まった富士山を見ながら走っていたらとても気分が上昇。
まるでスタート時の様に足が軽くなり、覚醒しました。
…今まで味わったことのない感覚だったので、本当にびっくりしましたが、本気で覚醒していました。
覚醒時間は10㎞程。調子に乗ってルンルン山を駆け下りていたら60㎞地点で足がまたボロボロになり、調子に乗ると良くないということも身をもって感じました。
ただ、あの50㎞~60㎞の10㎞の間の覚醒区間は初めての経験で驚きました。
最後は、真っ暗の中、冷たい空気の中美しく光る月と星を見ながら無事ゴール。
なんだか自分の足で70㎞を走り切ったことが信じられなくて、でも事実としてゴールできてうるっと来ました。
…長くなりましたが、本当に、長いようで短い、そして楽しい伊豆の旅でした。
一歩一歩、足を前にすすめていたら
できないと思っていたこともできるのかな、と
少しだけ自信がついた経験になりました。
一生勉強 一生青春
今日も素敵な一日になりますように♪
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