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好きがすべての原動力 / スタッフ紹介10
日和山観光で働いているのはどんな人だろう?
これまで活躍する社員や代表にインタビューをしてきました。今回はトドの飼育で大きな成果を出している飼育スタッフにスポットを当て、入社してからどう成長されてきたか、現在の目標、そしてこの会社で働き続ける理由を探っていきます。
01.プロフィール
氏名:城崎マリンワールド/M・Sさん
業務:飼育員
入社:2013年
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02.インタビュー
>現在の仕事を教えてください
今の仕事は、水族館の飼育員、生きもののお世話ですね。あとは動物たちと一緒にショーをしたり、清掃とかそういったいろんな結構幅広い作業をしています。動物や生きものが変わったりっていうのはありますけど基本的には同じですね。
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>城崎マリンワールドを選んだ理由は?
日和山観光に関しては結構縁があって。僕は1回も行ったことなかったし、正直名前も知らなかったんです。たまたま水族館実習に行った先で知り合った子に「もし、来年城崎マリンワールドっていうところの採用試験あるんだったら、絶対受けた方がいいよ。私が今まで行った中で一番良い水族館だから。」と言われて。
その秋ぐらいに今度は友達から「城崎マリンワールドこの前行ってきたけど、もしも募集が出たら絶対受けた方がいい。」と言われた次の日、研究室で「城崎マリンワールドから募集来てるぞ」って。なんかそういうよくわからない不思議な縁があって、気がついたらここにいるんですよね。
>不思議な縁から採用試験を受けたんですね。
最初はいいよって話しか知らなかったし、名前も知らなかったんで、正直すごいへんぴな場所にあるなって(笑)ただ話を聞いてみたら、一瞬で魅力にはまったという。他とは違うな、みたいな。飼育員が目の前にいて、お客さんと話をしている様子とか、特色があるいろんなショーがあって。そういうところが印象的でした。人と生きものが飼育員を介して繋がっていく感じっていうのが、僕が今まで行った水族館には無い。喋るのが好きだったので、ここはもしかしたら自分には合ってるかなって思いました。
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>それから12年たちましたが、仕事の中で感じた壁はありましたか?
いっぱいありますよね。一番最初に大変だったなって思ったのは、僕は魚がやりたくて、マリンワールドに入ってきたんですけど、なかなか魚の担当になれなくて。動物のショーが一人前になって初めて水槽を担当できる、当時はそういうルールでした。
今まであんまり興味がなかった海獣とどうやって接したらいいか、っていうのはすごく大きい壁でした。最初は本当にもう早く魚やりたいから、ショーにデビューしたいと思って接してたんですけど、そんな簡単なものじゃなくて。
どうやってコミュニケーションとったらいいんだ?みたいな。魚とは全く違って、海獣の飼育は人とのコミュニケーションがあって初めて成り立つものなので。なんで周りの先輩たちはこんなに思うように動物とコミュニケーションが取れて、自分は取れないんだろうと、そういったところは最初にぶつかった壁でした。
>それはどうやって克服されましたか?
やっぱ好きになるのが一番。そこに至るのに、魚にしか興味がなかったところから結構時間がかかったんですけど、やってくとだんだん思い入れが出て、魚にはない魅力が伝わってきて。こっちが好きになっていくと、上手にコミュニケーション取れるんです。今まではどうやったらショーができるかと思って接してました。でもそうではなくて、どうやったらもっと深くわかり合えるんだろう、みたいなことを考えるようになると、不思議とうまくいくようになりました。伝えてる相手の動物はどういうふうに思うだろうか?ということを考えるようになって、結構ブレークスルーしたというか。そこからは、なんか楽しいなって思うようになりましたね。
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>他にも苦労したことはありますか?
もう一つはコロナですかね。僕の中でどうしようもない壁だったんです。今までなら自分が頑張ったり、チームで頑張っていけば、成果は出せたりできたんですけど。どうにもできない状況は入社して初めてでした。
それでもどうしても伝えたいことがあったので、逆にあのときにいっぱい考えて。動けるようになったらどうカタチにしていくかとか、会社の仲間とも相談しました。それが「病室からトドにサインを出すツアー」という、うちにしかできないプログラムができたのかなと思いますね。僕が入社して一番もどかしかった思い出はそこですね。
>その時に学んだことは?
やっぱ気持ちを切らさないことです。何もできない状況は変えられなくても、自分にできることはある。外に向けて発信はできなくても、自分で積み重ねていけば、それができるようになったときに、もっとしっかりと情報が出せたり、もっとお客さんに喜んでもらえるコンテンツを提供できるっていうのを学びましたね。人間ってモチベーションで生きてると思うんで、何もできない状況が続くと気持ちが切れちゃうと思うんです。僕の場合は動物がいたからだし、同じようにやろうって言ってくれるメンバーが周りにいたから乗り切れたのだと思います。
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>今向き合っている課題は?
僕がやりたいと思ってるのは、今まで僕一人で突っ走ってきてしまった部分もあるんですけど、もっとみんなでやりたい。この仕事はやっててすごく楽しいし、こんないい思いさせてもらえる人生って最高だと思ってるんですよ。周りの後輩とか一緒にやってる人たちも、同じように味わってほしいというか。だから他の子たちと研究を一緒にやったりとかして。そういう楽しさっていうのをみんなで味わえる環境作りをしていきたい。
今、他の水族館に負けないものは研究活動だと思います。ここまでやってる水族館は、日本はもちろん、世界でもたぶん無いので。他の水族館と同じようなことをしていては、多分残っていけない。そこの取り組みが続いてゆけば、トレーニングの「マリンワールドらしさ」が作れると思っています。
>後輩の育成という新しいチャレンジですね
皆さんそれぞれやりたいことがあって飼育員になっているので、研究をやりたい人ばかりではないです。でも自分のトレーニングを振り返っても、言葉にして伝える「言語化」がとても大事なことだと考えています。飼育員の仕事は、職人技のような背中を見て覚えろ、ということがまだまだ多い。でも、それっていいのかなと。すごく優秀な飼育員さんが急にいなくなっちゃったら、一番困るのは動物だと思う。そうしないためにも言葉にして残すことが絶対に必要だと思っています。研究という形で言語化し、次の世代に伝えるっていうことの大切さっていうのも一緒に伝えたいですね。
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>目指すゴールはどこですか?
実は、マリンワールドを有名にすることがゴールなんです。城崎マリンワールドっていう字を見て、どれぐらいの人が「あっ」て思うかですよね。僕は12年前(しろさき)マリンワールドだと思ってたんで(笑)、多分そういう人がまだ沢山いると思うんです。でも来たとき、僕は逆にすごく感動したんですよ。この水族館で働きたいって思って、入社試験も全てを懸けて受けましたし。何かそういう感動を与え続けられる水族館にするには、やっぱ僕らが変わり続けて、情報を出し続けて飽きられないようにするのがいいのかなって。僕は今トドを任せてもらってるんで、トドと一緒にそれをやっているんです。
03.城崎マリンワールドのココが好き。
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>最後に、城崎マリンワールドのココが好き。を教えてください。
ウチの動物たちです。この子たちがいるから頑張れる。この子たちのことを伝えたいからみんな一生懸命いろんなことにチャレンジできる。この子たちがいなきゃ僕たちの原動力は生まれない。これが一番の原動力。そうですね。その子たちによって全てが動いて。だからここじゃなきゃ駄目なんすよね。
インタビュー:今津
写真:山田
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