NHK「映像の世紀バタフライエフェクト」を学校の指導教材に使うべき
最近、NHK「映像の世紀バタフライエフェクト」を毎週見ています。
NHK+に加入して、1週間の視聴期間中に好きなタイミングで見ています(重苦しい話が多いので、テンション的に朝や昼に見る気が起こらず、夜に見ることが多いです)。
この番組は、世界各国から収集した貴重なアーカイブ映像をもとに近現代の出来事をまとめており、とても勉強になります。
映像の与えるインパクト
私達は学校で、教科書を使って日本史や世界史を学びます。情報源は、文字や、歴史資料集の写真くらいです。人名や用語や年号を暗記し、テストにのぞみます。
さらに、第二次世界大戦くらいまでは比較的ページが割かれますが、それ以降の話はザザーッとしか習わないように思います。せっかく歴史を学んでも、今現在に繋がる部分は端折られてしまうのです。これでは、歴史は過去の出来事となってしまい、自分事と捉えることができません。
映像の世紀は、このような学校歴史教育の課題をカバーしてくれる、重要な番組なのではないかと思います。
当時のリアルな映像を見るのと、教科書の文字を読むのとでは、受けるインパクトの大きさが全く違います。映像は、戦争の酷さ、貧困の悲惨さ等をまざまざと見せつけてきます。目を背けたくなるようなシーンも多いですが、こんな悲惨なことをもう二度と繰り返してはならない、と強く感じます。
またこの番組では、教科書に出てくるような重要人物だけでなく、一般兵士の手記や、当時の街の人々の様子等も紹介されています。歴史上の出来事が人々にどのような影響を与えたのかを知ることで、自分事として捉えることができます。
過去があって、今がある
この番組の秀逸なところは、近現代史の紹介番組として終わらせるのではなく、今現在の出来事との繋がりを絡めてくることです。戦争や差別など、人類が経験した辛い出来事が描かれますが、それが今にどう繋がっているのかが描かれます。
例えば、第二次世界大戦が今のロシアとウクライナの戦争にどのような影響を与えているのか、などです。RGBの回では、大統領選挙に敗れたヒラリー・クリントンのスピーチが引用されました。
先人達が通ってきた道が、今現在に繋がっている。だからこそ私達は過去のことを知っておかなければならない。そのことを強く感じさせられます。
見始めたのが最近なので、他の放送回も見てみたいです。せっかく素晴らしい映像番組なのだから、受信料を払っていればNHKプラスでいつでも視聴できるようにしてくれたらいいのに、と強く思います。(→NHKオンデマンドで各回220円で視聴できるようです)