レカネマブ(レケンビ®️)
概要
2023年9月に承認されたアルツハイマー型認知症の治療薬
アミロイドβ凝集体に対するヒト化IgG1モノクローナル抗体
エビデンス
PMID:36449413
Clarity AD試験:18ヵ月にわたる多施設共同二重盲検の第III相試験
軽度認知障害またはアルツハイマー病による早期認知症と診断され、PETまたは脳脊髄液検査において脳アミロイド蓄積を認める患者50~90歳、1795例が対象。
PET上での脳内アミロイドβ沈着の減弱、臨床的な認知機能評価(CDR-SB)の低下両方で統計学的な優位差あり
懸念点
2週間に1回の点滴が必要。医療施設のキャパシティーが非現実的・・・
治療中は脳出血や脳浮腫のリスクがあるため、頻回なMRI撮像が必要。
中長期のエビデンスが不足
長期的な抗アミロイド抗体薬の使用による脳萎縮の報告もある(PMID:36973044)
薬価が非常に高い。(体重50kgで年間298万円!?)さらに、入院費用や検査費用も考慮すると医療経済を圧迫させる。