概要 2023年9月に承認されたアルツハイマー型認知症の治療薬 アミロイドβ凝集体に対するヒト化IgG1モノクローナル抗体 エビデンス PMID:36449413 Clarity AD試験:18ヵ月にわたる多施設共同二重盲検の第III相試験 軽度認知障害またはアルツハイマー病による早期認知症と診断され、PETまたは脳脊髄液検査において脳アミロイド蓄積を認める患者50~90歳、1795例が対象。 PET上での脳内アミロイドβ沈着の減弱、臨床的な認知機能評価(CDR
関節リウマチ(RA)の皮下注射製剤であるメトジェクト®️が、2022年11月に日本で発売されました。 実際のところ、RAの治療薬はたくさんあるしあまり使い所ないのでは・・と思ってしまったので、改めてエビデンスや使い所を勉強してみました。 あくまで一意見ですので参考程度に。 早期RA患者1484例のカナダの前向きコホート PMID:31112011 経口MTXよりも治療法の変更が少ない+継続期間が長い。 → 忍容性の高さが原因? 日本人RA患者102名を対象にしたR
概要 ESA製剤(赤血球造血刺激因子製剤) エポエチンベータペゴル(ミルセラ)、ダルベポエリンアルファ(ネスプ) どちらも腎性貧血が適応。ネスプは骨髄異形成症候群にも適応あり。 半減期の比較 ミルセラ:137時間→2〜4週に1回投与 ネスプ:48時間→1〜2週に1回投与 投与間隔を考慮すると、非透析CKD(頻繁な定期受診なし)ではミルセラの方が管理しやすそう。 薬価の比較 ミルセラにはバイオシミラーなし(2024/2月時点) ネスプのバイオシミラーを使うと
概要 大動脈弁狭窄症に消化管血管異形成(angiodysplasia)に伴う消化管出血を合併したもの 後天性von Willebrand病の一種 高度ASの20%に発症すると報告されている。 提唱されている機序 大動脈弁狭窄部位で生じる高いずり応力(shear stress)によって、血液中のvon Willebrand因子(VWF)高分子マルチマーが減少→消化管をはじめとする各部位に血管異形成を生じる? 加齢に伴う変化(形成)や大動脈弁狭窄症により消化管粘膜が低
概要 くも膜下出血に合併する硝子体出血 通常は両側性・非対称 適切な時期に手術(硝子体摘出術)を行えば視力の回復が期待される. SAHとの合併頻度は1.4–16.7%と幅広い。 Terson症候群の発生率がSAH の重症度に相関することも報告されている。 提唱されている機序 頭蓋内圧の上昇により網膜静脈の灌流が障害 限局した部位の網膜毛細血管が破綻 網膜(内境界膜)下に出血をきたし、それが硝子体腔に拡散し硝子体出血に移行する。 参考 脳卒中の外科 37:
概要 潰瘍性大腸炎(UC)対象の新規ステロイド薬 バイオアベイラビリティの低い局所作用型の合成副腎皮質ステロイド 2013 年に米国で承認、日本では2023年6月に承認 5-ASA経口剤が奏効しない軽症~中等症の活動期UCにおいて効果が見込める。 従来の副腎皮質ステロイドと比べて副作用リスクが少ない。 機序 Multi Matrix System(MMXⓇ)技術を用いた Drug Delivery System(DDS)製剤 pH 応答性の高分子フィルムによる
某病院でひよっこ内科医をしております。 毎日の診療で知らないことばかりなのはもちろん、前に勉強したはずなので忘れてることがあまりにも多く、アウトプットの重要さを実感してはじめました。 あとで調べよ〜と思ってメモ書きしたまま数ヶ月。 少しずつ調べものリストを消化させるためにも、調べたことをメモ書きでア ウトプットしていきます。 あくまで目的は自己学習。 メモ書きレベルの低クオリティーは許容して、まずは続けることを第一に がんばります。