小さなテーブルを挟んで少しずつ、置き所のない胸の内を言葉にしてゆくのを見ていた。積み木を積み上げるような幼い足跡。寄り添おうとする迷いと信条。胸の霞がかった痛み。亡くしてゆくもの。ねえ聞いてと手の中で震える着信。
色褪せて淡く消えゆく昨日を、文字に置き換えて繋ぎ止めようと試みる。

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もちだみわ
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