20歳の夏 リュック1つで自分探しの旅に出たら、神様に出逢った話。
20歳の夏、リュック1つで自分探しの旅に出た。
そしたら、神様に出逢った。
前兆
ずっと、旅に出たかった。
理由は、苦しかったから。
結構、色んなことを頑張ってきた。
大学の勉強だけじゃなくて、インターンもプロジェクトもバイトも。
でも、頑張れば頑張るほど苦しくなった。
周囲からの期待を、過度にプレッシャーとして感じたり、
自分の中に人の目を作り出して勝手に怯えたり、
大学生活が残り半分になって、自分の在り方や進むべき道に迷ったり。
4ヶ月くらい情緒不安定な期間が続いていて、それをうまく吐き出せない時間も長くて、毎日のように泣いていた。
嘘で溢れかえっている日常にいるのが苦しかった。
役目に縛られて、本当の自分を見失った。
だから、一度全部を手放して、自分にとって本当に大事なことを見つめ直すために、旅に出ることにした。
自分のアイデンティティが無くなってしまうような気がして、本当はお休みするのも怖かったけど。
出発
そんなこんなで、旅に出ることにした。
お盆の帰省から戻ってきた日の夜に思い立って、翌朝すぐに。
その日泊まる宿すら取らずに向かった。
私が行き先に選んだのは、広島。
前々から行きたかった四国と屋久島は、その時の私にはピンとこなくてやめた。
出発を決めた夜、どこに行こうかと考えていたら、ふと、小学1年生のときに父と一緒に広島に行ったことを思い出した。
自分の根底にある祈りや願い、愛
生きることや死ぬこと…
そんな、形の無い、漠然としたものを考えたくて、その何かが広島にあるような気がして、導かれるように旅に出た。
後で母に聞いたら、13年前も全く同じ日付で出発したらしい。
祈りの夜明け
夕方に到着して、島根の教育仲間とご飯を食べて、ホステルに泊まった翌日
夜明け前に目が覚めて、もう寝付けもしなくて、まだ暗いうちにホステルを出た。
午前5:20
誰もいない慰霊碑の前で、1人、手を合わせてきた。
うまく、言葉に出来ない感覚だった。
たくさん祈った。
そして、たくさんの神様たちに挨拶をした。
参拝のときにする拍手は、音を鳴らして磁場で神様に来訪を知らせるためのものらしい。
今思い返せばこの旅は、目に見えない八百万の神様たちに、ずっと守られていたんだと思う。
人は、つながりの中で生きている
祈りのおかげか、旅の道中では素敵な出会いがたくさん起こった。
予約も取らずに突撃したゲストハウスで、地球の裏側から来た子と友達になった。
偶然の出会いも、豊かな対話も。
友達になったブラジルのグッスのご縁で、空手家の竹内大策さん、ミュージカル女優のさあちゃんの、スーパーご夫婦にもお世話になった。
グッスはブラジルから武道を習いに日本に来ていて、その習いに行く先の先生が大策さんだった。
私が参加しているコミュニティの仲間が大策さんの元で習っていて、以前お名前を伺ったことがあったから、こんなところで出会えるなんて…!とびっくり😳
本当に、みんなのお陰様な時間を過ごした。
みんなのやりたいことを聞いた。
みんなの願いが叶うことを、心から願ってる。
絶対、また会いに行く。
人生で初めて、ヒッチハイクもした。
何気ない言葉のやり取り1つひとつがお守りみたいに心に残って、出会った景色がずっと目に焼き付いてる。
帰れる場所が、この旅でまた1つ増えた感覚だった。
神様の正体
神様の正体は、微生物なんだって。
大策さんが、教えてくれたこと。
目に見えないもの、だけど確かに存在するもの。
私たちは、目に見えないものの存在を忘れてしまいそうになる。
だからこそ、思い出して、大切にしなくちゃいけない。
人は、目に見えないものに繋がれて、守られて、生きている。
人とのご縁だったり、愛だったり、エネルギーだったり。
そこに、神様が宿ってるんだと思う。
そして私はこの旅で、そんな神様に出逢ったんだと思う。
旅を終えて
この4カ月、ずっと、「ここからいなくなりたい」「消えたい」って思いながら生きていた。
そのときに感じていた苦しさは大切な自分の感情だから、蔑ろにするつもりは全くないけれど、13年ぶりにこの地に来て、たくさんの魂を感じて、生きることを考えた私が思うのは、死ぬこと以外、命が無くなること以外、怖いものなんて無いんだってことだった。
それくらい、自分は今まで一体何に怯えていたんだろうって思った。
でも、死ぬことだけは、命が無くなることだけは、ものすごく怖かった。
それくらい、死がもたらすエネルギーって莫大なんだなって。
6月に祖母が倒れて入院してから、猛烈に「死」を意識するようになって、そこから「生きること」に目が向くようになった。
自分は、終わりある人生で、どう生きたいんだろうって。
だから、旅を終えて、感じたことを祖母に伝えたくなって、手紙を書いた。
私の言葉が、あなたにも届いたらいいなと思う。
私が今、あなたに伝えたいこと
「ただ、生きていてほしい。」
死にたくなるくらい辛いなら、くるっと向きを変えて真っすぐ逃げていい。
私も、真っすぐ逃げて旅に出た。
無理に前を向く必要なんて無い。明るく在ろうとなんてしなくていい。
私は、あなたがどんなあなたになっても構わない。
ただ生きていてほしい。
あなたが死んだら、私は悲しい。
私は、この言葉を伝えるために、導かれるようにして旅に出たんじゃないかなって思う。
「清らかに、ピュアに生き続ければ、必ず善いことが起こる。
そういう風に生きてきた人たちは、必ずみんなどこかで繋がる。」
そんな言葉を貰った。
私も、この人たちに出会えたってことは、真っすぐに生きてこれたってことなのかなと思う。
目の前のことに真摯に向き合って、心に素直な選択をし続ける。
そうすれば、きっとなるようにしかならない。
そうだよね。
この7泊8日の旅は、ずっと、私の宝物。
苦しくなったら、道に迷ったら、また旅に出ようと思う。