シフォンケーキちゃん
シフォンケーキってどうしてあんなに人をワクワクさせるんだろう。
雲のようにふわふわで真ん中に穴が空いていて、よってカロリーゼロの素晴らしいお菓子。
カロリーゼロは違うけど、だけどやっぱり無限に食べれちゃう素敵なお菓子。
ずっと恋焦がれてた私はついにシフォンケーキの型を買ってしまったんです。
それも住んでる国では見つからないから、日本のかっぱ橋を物色して。
そんなシフォンケーキの型は想いと希望を乗せて、船便で3ヶ月の旅を乗り越え我が家にちゃんと着いてくれたんです。
シフォンケーキの型さんって呼ばないと怒られちゃう。そんなすごい子。
インターネットでレシピを調べて。何センチの型さんか分からないから定規で計って。スポンジの柔らかい面で優しく優しく洗ってあげて。
シフォンケーキの何がいいって、クッキングシートを敷かなくていいんですよ。
しっかり水分をとったら型さんの準備は万端。
ボール2つ用意して慎重に、丁寧に卵白と、卵黄を分けて。
案外17センチの型で卵を4つも使っちゃう大胆ぶりにもときめいちゃう。
ほかの工程もおぼつかないながらもこなして行って、メレンゲと卵黄の生地を混ぜるところまで達成。
とろとろの黄色ともこもこの白が混ざっていく光景たるものや。これぞ絶景と言っても過言じゃない。
そして型さんに生地を流し込むのも、1箇所じゃなくて回し入れるの!!何それ素敵!感動!
こっちちょっと少ないからこっちもうちょっと足そう、とか職人の気分で調整しまして。
まあその後竹串でクルクル均一になるように混ぜるんですけどね。それも一興というものですよ。
そして予熱してたオーブンに我が子を旅立たせて、そこから30分。
途中卵と小麦粉と砂糖のいい匂いがしてくるけど、自分を奮い立たせて近づかないようにいたします。
タイマーがなった瞬間マラソンスタートです。
オーブンの中を見たらなんとまあこんがりきつね色に輝くふっくらほっぺの我が子。美しい、美しい、綺麗に膨らんでくれました。
ぱぱっとオーブンから取り出して、ワインを用意して、何をするかと言いますと型さんをそっと裏返して、ボトルをシフォンケーキにホールインっっっ!
きゃーーー!!よく見るやつ!ずっと憧れてたやつ!これぞシフォンケーキの完成形だ!!これでもう悔いはありません、、、
そう言い聞かせて熱々を食べたいというはやる気持ちを落ち着かせて、冷えるまで待ちましょう。期待により旨みが増します。
その日のおやつになりました、シフォンケーキちゃん。
口に広がる卵のいい匂い、雲を食べてるかのようにもこっとしゅわっと溶けてく食感。いくらでも食べれる。と思ったら案外お腹にたまるんですよね、シフォンちゃん。
せっかくの楽しみを一瞬で終わらせないように次の日にも連れていきました。やっぱりいつでもいくらでも食べれちゃう。
またいつか紅茶とか抹茶のシフォンケーキちゃんも作りたいな。想像するだけで楽しみ。
いつかシフォンケーキを冷ますための素敵な魅力溢れるボトルさんも入手したいな。
作った直後ですら色々妄想しちゃう。
最初から最後まで喜ばせてくれるそんなケーキ、シフォンケーキちゃん。ありがとね。