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楽しみは先にとっておこう

次男の前回の一時帰宅から半月ほど経ったある日、病棟の看護師さんから電話がかかってきた。
「次男さん、状態も安定しているようなのでそろそろ次の一時帰宅の日にちを検討してみて下さい」

前回の一日中ハイテンションだった一時帰宅。
病院に帰ってきたときは、自家用車降車拒否を発動し、大人数の看護師に神輿のように担がれて病室に連れていかれた次男。
それ以来、しばらくは面会も一時帰宅も難しいと言われていたのに、急展開である。

夏休み終盤の平日に、1泊2日で予定を組んだ。
そして「明日は一時帰宅だ!」という日に、病院から電話。

市内のコロナ感染者が急増しています。そのため、病院全体で面会や外出・外泊を当面見合わせることになりました。次男さんは、明日一時帰宅の予定でしたが、今回は中止となりました。ご理解ください」

次男が帰ってくるのを、楽しみ半分不安半分で迎える準備をしていたところにこの知らせ。
がっかり半分、安堵半分。

お盆の時期に、ふるさとと呼ばれる地域は多くの帰省客を迎えた。
5類に移行したとはいえ、基本的な予防策はとるべきだったろうに、気持ちが緩んで感染対策もいい加減になってきた人も多いだろう。
一部の識者はお盆の帰省時期に感染拡大が起きると予想していた。


次男の洗濯物の受け渡しに、いつも通りに病院に行く。
目を引くのは、赤地に白抜き文字で書かれた「面会禁止」の表示。
病院のあちこちに掲示していたが、今までの白地に赤文字の「面会制限」の表示に比べてメッセージが強い。
見たとたんに、「うわー」と言ってしまうほどダメージを受けてしまった。

病院としては、少しでも感染リスクを増やさないようにしたいところだろう。
院内感染でもしたら大変。
病院側の緊張感が見えた気がした。


いつになるかわからないけど、第9波が終わったら次男が帰ってくる。
たった1泊2日だけだけど、帰ってくる。
次男をいかに興奮させ過ぎずに楽しく安心して自宅で過ごさせるか、考えなくてはいけない。が、それも楽しかったりする。

とりあえず、今度は薬や書類をイタズラされないようにしなくては。

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ひやみん
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