次男の今後について、学校で話し合いがあった
重度の知的障害がある自閉症で、特別支援学校の高等部に通う次男。
去年から登校渋りや母子分離不安がでてきて、もともとあった強度行動障害のよくない部分が悪化してきた。
家の壁は次男がバンバン叩くせいで穴が開いてボロボロ。
寝室の天井は、次男がベッドの上で万歳しながらジャンプするせいで穴があいている。
どんどん体が大きくなっているのに、次男は何かという家の中で飛び跳ねるせいで、あちこちの床が(床板に)穴が開いたりへこんだりしている。
年末には風除室のガラス戸を叩いて割ってしまった。
原因がわかったりわからなかったりするが、癇癪をおこすと壁や戸を力任せに叩いたり、私の髪の毛を掴んで引っ張ったり背中や頭に頭突きする。
ひどいと背中に青あざができたり頭にコブがいくつもできたり、顔にも内出血ができて「どうしたんですか?」と聞かれたこともあった。
傍から見たら私は暴れん坊の障害児を大変な思いで育てている母なのだろう。
「お母さん、辛くありませんか?」と、いろんな人に言われた。
他にも私のように子供から頭突きをくらったり壁やら何やらを壊されている親御さんはたくさんいるはず…。
日常的に次男の癇癪の相手をしているせいで、感覚が麻痺していた。
次男は強度行動障害と言われている。
療育手帳などを持っている人のうち8000人が該当するらしい。
え?そんなに少ないの?
次男はその8000人のうちのひとりなの?
次男の癇癪と母子分離不安を見てきた担任が、私と学校と福祉相談員を交えて話し合う場を設けてくれた。
最初に私の考えを聞かれた。
次男が学校でどうなってほしいのか。
答えはシンプルだ。
普通に登校して、学校では母親と離れ先生や友達と終業時間まで過ごし、宿泊学習や校外学習等にも参加できるようになってほしい。
学校からは、現在の私と次男の状態を「危険な状態」と考えていると言われた。
危険とは、私が次男によって精神的肉体的に参ってしまう恐れがあるということのようだ。
実際、次男と一緒にいることで頭突きでいくつもたんこぶができたり、足の小指を亀裂骨折したり、心臓や血圧に影響が出たりしている。
福祉の担当者の目から見ても、私と次男の状況は良くないと考えていて、母子分離不安による不便の一時的解消も視野に入れて、次男をレスパイト入院させることも必要だと思っているようだ。
学校からも、放課後等デイサービスからも、福祉相談員からも、「もし、次男が暴れて身の危険を感じたら、病院への緊急入院という手もあるから遠慮なくSOSを出して」と言われている。
とはいえ、実際に次男から執拗な頭突きを受けると、
・頭突きをやめさせなきゃ
・次男から逃げ出して物理的に距離をとらなきゃ
ということを考えるので精いっぱいで、
・医療や福祉にSOSを出す
ということがすぐに頭に浮かばない。
で、トイレの個室に逃げ込んで10分も経つと、次男は機嫌のいい可愛い坊やに戻っているのだ。
ほっとするのと同時に、「助けを呼ぶほどのことでもないか」と思ってしまう。
先日次男から頭突き攻撃を受けてトイレに避難したとき、「交代で持っていて休日でも対応できる」と教えてもらった電話番号に電話したがつながらず、メッセージを送ったが数時間返信がなく、そのうち次男の機嫌が直って頭突きのことはどうでもよくなってしまった。
翌日福祉相談員から改めて電話があり、一部始終を話したら「なるべく早く診察を受けて、入院のことについても相談してください」と言われた。
昨日、病院を受診し、先日の頭突きのことを話したり入院するときの条件について聞いたりした。
「お母さんは(次男に)どうなって欲しいと思っていますか?」
「自傷行為(壁や床に額を打ち付ける)や、人への頭突きをしないようになって欲しいです」
「では、興奮を鎮める薬を出して様子を見ましょう。それ次第で入院も視野に入れましょう」
「どういう状態だと入院になるんですか?」
「病室が空いているのが前提ですが、(次男の場合)人に危害を加える行為があり、危険だと判断すれば入院の必要があります」
いま私と次男に必要なのは、一定期間物理的に距離を置くことだと思っている。
学校や福祉の現場からも同じことを言われた。
でも、「次男と離れたい」と思うことが私の我儘なのでは…?と思うこともある。
傍から見たら我儘なのかもしれない。
でも、これ以上次男と一緒にいて癇癪のたびに怪我の危険にさらされたら、私が次男を虐待してしまうかもしれない。
「危険な状態」というのはそういうことも含まれているのかもしれない。
次の診察日まで、新しく処方された薬の効き具合を含め次男を観察して、必要なら入院ということになるだろう。
半月後、どちらの結果になるのやら。