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ご機嫌ジェットコースター

重度知的障害のある自閉症の次男は、特別支援学校高等部3年生。
ことばを上手く話すことができないので、次男がどんな気持ちなのか、何をしたいのか、何に困っているのか、嬉しいのか、悲しいのか、怒っているのか…は、次男を観察して推理するしかない。

で、いつもというわけではないけれど次男は気圧の変化が不快に感じるようだ。
気圧だけでなく気温とか湿度とかの影響もあるとは思うけれど。
例えば、次男が突然攻撃的になる。ものすごく怒っていて正座の姿勢からそのままジャンプする。自分の額を床に打ち付ける。
何が原因なんだろう?心当たりがないなぁと思いながら、スマホで気象痛予報を調べると、たいてい「警戒」や「注意」の表示が出ている。

ここ最近の天気は吹雪いたり、気温が低かったり、かと思えば5分ほど陽が差してぽかぽかしてきたのにすぐにブリザードが吹き荒れたり…と大忙し。
それに伴い、次男のご機嫌の変化も大忙し。
まるで富士急ハイランドのジェットコースターみたい。
うわーん!と泣き声をあげたかと思えば、次の瞬間ケラケラうふうふ笑っていて、ああ、機嫌が良いんだな、よかったなと思ったら急に私に突進してきて腕を掴み「廊下に出ろ」とひっぱり出され、倒される。ひどいときには私の背中や頭に頭突き。
何なんだ?

機嫌が悪いのが、気圧や天気じゃなくて眠かったり甘えたかったりという理由なこともある。
なので、次男が攻撃的になったとき、やれそうなら次男の腕に口をつけて「ブーッ!」と吹いて音を出す。
甘えたいときは、次男自ら反対側の腕を差し出してくるので、そっち側に「ブーッ!」とやる。次男のこわばった表情がみるみる緩んで、ハグを求めてきたり「もっとブーして」と腕を差し出してきたりする。
眠いときは面倒くさい。
うわーん!と泣き声をあげて暴れるだけ暴れ、こういうときは変に関わると攻撃されるので放っておくと、5分後には居間の毛布に包まって寝息を立てたりするのだ。


次男がジェットコースター化するのを、落ち着いて対処できるようになったのはつい最近になってから。
それまでは「何で暴れているの?」「何を怒っているの?」「今泣いたカラスがもう笑った状態になるのは何故?」と悩みまくっていた。
まあ、今でも判断を誤って床に転がされた上にボディアタックされてうんうん唸ってしまうこともよくあるんだけれど。


次男が癇癪を起こしたときは、「甲高い悲鳴をあげない(高い周波数の声が苦手なため)」「体を低くして頭を守る」「その場から逃げて距離をとる」を心がけている。

…なんか、クマに遭遇したときの対処法にも似ているような…

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ひやみん
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