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ファンタスティックコント ~怪獣はいつだってスターだ編~

① モスラはやさしい

 卵から、モスラの幼虫が出てきました。
 ゴジラがそばにいました。
 モスラは、糸を空中に噴射しました。
 糸で『ちゃんちゃんこ』を作りました。
 モスラは、いつも裸でいるゴジラにプレゼントしました。。

② モスラの成虫には困った

 モスラの成虫が羽ばたきました。
 風圧で家が飛ばされました。
 自衛隊が殺虫剤をモスラにぶっかけました。
 薬が足りませんでした。
 自衛隊は『モスラ・ホイホイ』を作ることにしました。

③ ゴジラを面接

 ゴジラがモスラに怒鳴り散らしました。
「ザ・ピーナッツのサインをくれ。お前、顔がきくんだろ」
 モスラが首を振りました。
「『ザ・ピーナッツ・ファンクラブ』に入らないと、だめ」
「どうやったらファンクラブに入れるんだ。俺は気が短いんだ。早く教えろ。でないと、踏みつけるぞ」
「面接試験を受けるの」
「どこでやるんだ」
「今、やってるでしょ。私が会長。はい、次の人、どうぞ」

④ 阿蘇山の噴火

 阿蘇山が噴火しました。
 ラドンが慌てて飛び立ちました。
 尻に火が点いていました。
 羽で消そうとしました。
 噴火口に落っこちました。

⑤ 温泉大好きな怪獣ラドン

温泉話 その一

 ラドンが、ラドン温泉に入りました。
「気持ちいいなあ」
 つい長湯をしてしまいました。
 羽がふやけて、飛べなくなりました。

温泉話 その二

 ラドンが温泉に入りました。
「ぬるいじゃないか」
 真っ赤な溶岩をいっぱい入れました。
「ちょうどいいや」
 溶岩湯に首まで浸かって寝てしまいました。
 温泉は蒸発し溶岩は固まって岩になりました。

⑥ 三っ頭のキングギドラは大変

 キングギドラが前に進めなくなりました。
 三つの頭の意見が、バラバラになってしまったのです。
 多数決を取ることにしました。
 票が三分の一ずつに割れてしまいました。
 日が暮れました。

⑦ 火の鳥の本当の姿

 火の鳥が町に舞い下りました。
 慌てて消防車が、火の鳥に水をぶっかけました。
 火が消えました。
 羽のない裸の七面鳥になってしまいました。
「恥ずかしい。あっち向いて」
 消防士は回れ右をして、お尻を向けました。
 チャンス。
 七面鳥は、すたこらさっさと逃げました。
 体が乾いたら、火の鳥にもどりました。
 町の上空に、舞い上がりました。
 もう、消防車の水は届きませんでした。

⑧ 焼き鳥屋の特注品

「お客様、何にいたしますか」
「お酒飲み放題と焼き鳥食い放題と。そうだ、舌が焼けるような焼き鳥ないかな」
「はい、火の鳥、一丁。火傷(やけど)クリーム付きです」
「氷もつけてね」

⑨ キングコングは受け身が下手

 バナナの皮が落ちていました。
 キングコングが踏みつけて、ひっくり返りました。
 頭を打ってしまいました。
 キングコングは、チャップリンの弟子になりました。
 チャップリンの指導。
「君は上半身が重くて、足腰が貧弱だ。まず四股踏みで、下半身を大きくしなさい」

⑩ 海に静かに入りましょうね

 地震です。
 津波が来ます。
 日本に上陸していたゴジラが振り返り、巨大な尻尾で海を叩きました。
 ゴジラが津波をつくって、地震の津波にぶつけたのです。
 二つの津波は相殺されて、凪ぎの海になりました。
「やったあ」
 ゴジラは歓声を上げ海に飛び込もうとしました。
 慌てて、そっと足から入りました。

⑪ ゴジラが日焼けクリーム

 ゴジラが海水浴に来ました。
「お肌は手入れが大切」
 日焼け止めクリームを塗りました。
 背中に手が届きませんでした。
 尻尾の先にクリームをつけて、背中に塗りました。
 背びれが邪魔でした。

⑫ キングコングとゴジラが相撲をとったら

 キングコングが提案しました。
「ゴジラ君、相撲で、どっちが強いか決めようぜ」
 二匹は土俵にあがりました。
 構えて、立とうとしました。
行 司「はい、ゴジラの負け」
ゴジラ「なんで。まだ相撲とってないよ」
行 司「尻尾が土俵の外に出たままだ」
ふっふっふっ (キングコングの笑い)

⑬ キングコングがプロレスデビュー

 キングコングがプロレスにデビューしました。
 リングが重みでつぶれました。
 引退しました。


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