お久しぶり!ファンタスティックコント~ホームズとルパンはライバルか編~
① ルパンからの挑戦
ホームズの探偵事務所に、ルパンから電話がかかってきました。
「今度、○○の宝石を盗むからね」
また、電話がかかりました。
「悪いな。変更する。××の宝石を盗むからね」
ホームズは、またルパンから電話がかかってくると思いました。
案の定でした。
「度々で、ごめんね。△△の宝石を盗むことにしました」
「どうせ、また気が変わるだろう」
ルパンの困った声。
「うちの嫁さん、わがままなんでね。これが最後だと思うよ」
② ルパンの成人式
ルパンが成人しました。
ホームズから、お祝いの品が届きました。
「男性用の指輪か」
ルパンは指輪の表裏を調べました。
発信機付きの指輪でした。
位置情報システムに、つながっているのです。
ルパンは野良犬に首輪をつけて、指輪をぶら下げました。
骨を遠くに投げました。
「バイバイ、ホームズ」
③ ルパンの手紙に暗号が
ホームズの探偵事務所に、ルパンから手紙が届きました。
手紙には次のように書いてありました。
『暗号を解読せよ ルパン』
白紙の紙が入っていました。
ワトソンが首をかしげました。
「何も書いてないね。白旗か。降参だろ」
ホームズはパイプの煙をくゆらせました。
「ワトソン君の家が危ない。次の狙いは『白紙(はくし=博士)にする』ということさ」
④ ルパン、ワトソン博士の家に忍び込む
ルパンがワトソン博士の家に忍び込みました。
『シャーロック・ホームズ』シリーズの全集を盗みました。
かわりに『怪盗ルパン』シリーズの全集を置きました。
手紙を挟みました。
中身は次の通り。
「今おすすめのベストセラーです。ファンレターはこちらへ。ルパンより」
⑤ ホームズの定年
ルパンから、引退おめでとうの記念品が届きました。
中身は『東大生クイズ』の本でした。付録はテレビの番組表でした。
手紙が付いていました。
「お疲れさま。これでライバルは、私でなく東大君ですね。ボケ防止にいいですよ。ではお元気で。ルパン」
ホームズはテレビの東大生クイズを見ながら、パイプを脇に置きました。「ワトソン君。現役復帰だ。この東大君はルパンが変装したものだ」 テレビ画面の東大君は、ホームズに、へろへろ笑っていました。