ひわちゃん が、「令和の先生 おたすけ玉手箱」をやろうと思ったわけ①
これから、どうしてひわちゃん が、「令和の先生 おたすけ玉手箱」をやろうと思い立ったのか、3回にわたってその理由を綴ってみたいと思います。
3回も!?とびっくりされそうですが、ここには結構、これまでの経験からや、まさに今の学校現場で、思うところがいろいろあって、それを自分でもちゃんと言葉にしておきたいと思いました。
現場にいる方々には、共感していただけるところもたくさんあるのではないかと思います。どうぞよろしくお願いします。
3回の構成ですが、
①は「久しぶりに1年生担任をやってみて感じたこと」
②は、「現場には、本当のベテラン教員がいない?!わからなくても、聞くに聞けない職員室の忙しさ」
③は「校内研究での先生方の変化」
でいきたいと思います。
「久しぶりに1年生担任をやってみて感じたこと」
さて、今回は①の「久しぶりに1年生担任をやってみて感じたこと」です。
最近、7年ぶりくらいに1年生担任をやりました。そこで、結構大きな気づきがあったので、そのことを書いてみたいと思います。
ひわちゃん のクラスの1年生
結論から言うと、「1年生って、めちゃくちゃ大事な1年」だということです。当たり前じゃないか、と言われそうですが、私は今回、改めて大きく実感しました。
3学期の1年生の子どもたちの様子を書くと、
●国語・算数のテストは毎回約9割の子が95〜100点
●「テストをやるよ」というと、「やったー!」と喜ぶ。
●ノートに文字を丁寧に整えて書くことができる。
●まっすぐに着席し、他者の話を聞ける。机はいつも揃っている。
●落とし物は、ほぼゼロ。床に落ちている物もない。ゴミもない。
●ロッカーやフックはいつもキレイに整頓され、物が少ない。
●様々な活動の準備や後片付けが素早く丁寧にできる。
●どの子も呼ばれると、元気に返事ができる。
●あいさつがしっかりでき、気持ちがいい。
●みんなに聞こえる声で話すことができる。
●給食の残食が学校1少ないクラス。
●黙々と黙って、丁寧に掃除ができる。
●素早く静かに並び、移動ができる
●ルールの意味を考え、理解し、守ろうとする。
●友達に優しく、言葉が丁寧。思いやりがあり、みんなで仲良くクラスレクができる。
●ペアでもグループでも誰とでも活動ができる。
●何かトラブルがあると、しっかり状況を説明し、自分の考えを述べ、自分たちで解決することができる。
●個性豊かで、違いを認め合う雰囲気がある。協力してよりよく、楽しくしていこうとする雰囲気がある。「Yes〜,and」の空気。
●互いに助け合い、「ありがとう」と笑顔で言い合える。
●子どもによって様々に独特なアイディアが生まれる。
パッと思いつくものを、並べてみました。
どれも、一つ一つを見ると全く特別なものではなく、むしろ当たり前にできて欲しいことだと思います。
しかし、これらが全てにおいて、クラスの9割以上の子たちができているとしたらどうでしょう。
めちゃくちゃ安定しているクラスだと思いませんか?
言ってみれば、これらをできるようにするのが、「基礎基本の指導」ですよね。これが、全ての学校生活においての、ベース、土台になるわけです。これができた上で、「主体的・対話的で深い学び」につながる研究に取り組むと、めちゃくちゃやりやすいと思いませんか?
1年生のもつ可能性
この1年生の様子を見て、私は自分のクラスながら素直にびっくりし、感動しました。
「ああ、1年生って、なんでも、こんなにできるようになるんだ!」
っていうことです。これまで、他学年でなかなか難しいと思っていたことが、1年生なら、できてしまう。
これが、1年生のもつ可能性であり、「スタートの1年の大切さ」だと思ったのです。
このクラスが特に優秀な子が集まったんでしょう、と言われることがあります。・・・・が、むしろ、というより、実は幼保からの引き継ぎ事項が膨大な量(良い悪いではなく、いろいろあるということ)であり、なかなか覚悟を決めて引き受けなくてはいけない、という出会いからのスタートでした。だからこそ、「よし、今までで一番丁寧に指導してみよう。」と思うきっかけでもあったのです。
そんなわけで、私自身、春から(入学準備から)、じっくり「基礎基本の指導」に向き合うことになりました。
これまでやったことのないような、本当に丁寧な指導を心がけ、「基礎基本」を扱ってきました。1年生で扱う内容は、朝から帰りまで、どれも「基礎基本」ですから。
学力格差の問題
また、近年、現場では「この学年は学力差が大きくて・・・」という言葉をよく聞くようになりました。
そしてそれは、低学年の1〜2年生もしかりです。
しかし、です。1年生の学習で、学力差が大きく開いてしまったらどうなるでしょう。2年生以降の学習がかなり厳しくなるのは目に見えています。
今回1年生を担当してみて、ほぼ全員の子が、進級するのに困らない学力が身につきました。
「学力差が開く」というのは、「能力の差」ではなく、「指導の差」が大きい理由なのかもしれない。これに気がついた時、ゾッとしました。私たち教員の責任は重いぞ、と。1年生の子どもたちの可能性を、生かすことができるかどうかは、教師にかかっていると言っても過言ではないのかもしれません。
だからこそ、今回、私が1年生の指導で心がけた丁寧な指導、「基礎基本の指導」を、言葉にして表現してみよう、誰かのお役に立てるかもしれない、と思ったのです。
今、SNS・書籍等では、様々な教育実践の紹介がされており、素晴らしい先進的な指導を知り、学ぶことができます。
私自身も、夢中になって読み漁り、仲間とともに実践してきました。
(こちらの試行錯誤や記録は、こちらのブログに紹介しています。)
https://hiwahiwa3.hatenablog.com/?_ga=2.161583228.1599831324.1616190875-952916273.1616190875
今回は、そんな中、あえての、「基礎基本の指導」へのフォーカスです。
必要な先生に、届きますように。
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