AIが仕事を奪う時代 資本が全てを動かす未来
AIが進化することで、今まで人間が賃金をもらって行ってきた仕事の多くが、やがて市場での価値を失ってしまう未来を想定した記事がありました。
つまり、AIが人間の力をしのぎ、安く速く働いてしまう世界の話です。この変化がもたらすのは、主に資本(あるいは「お金」)がより一層重要になるという点にあります。
こうした未来が私たちの生活や仕事にどんな影響を及ぼすのか、考えてみましょう。
以下は「By default, capital will matter more than ever after AGI」の要約に説明を加えたものです。UBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)や平等化の話題には触れず、主なポイントに絞って解説していきます。
人間の労働を代替するAI
まず、本記事で想定しているのは、人間の精神的・身体的労働が現在賃金を支払われている大多数のタスクにおいて、もはや市場価値を持たない未来です。つまり、AIの能力が人間を凌駕している状態です。
市場価値を持たないとは、企業や組織が人間に賃金を払ってまで依頼する必要がなくなってしまう状態を指します。
AIが人間に取って代わり、安価かつ高速でタスクを遂行するため、従来は人間の仕事だった分野でも人材の需要が激減します。
結果を得るための購買能力が劇的に向上する
資本(お金)で「超人的な生産力」を買う時代
AIを使えば、研究開発・生産・サービス提供など、多くのタスクを極めて効率よく遂行できます。
資本を持つ個人や組織は、AIを大量に稼働させることで、短期間に高度な成果を得ることが可能になります。
AIは人間と違って複製可能であり、休みなく働くため、資本の投入量に比例して成果が拡大する現象が一層顕著になります。
生産コストの低下と成果の加速
AIが多くの分野の労働を代替することで、生産コストが大幅に下がる可能性があります。
この結果、お金を持つ人・組織が「以前の10倍、100倍の速さで結果を出す」といった状況が生まれ、購買能力の差がそのまま成果の差に直結するようになります。
人間が権力を行使する能力が大幅に低下
国家や企業が人間を気にかける動機が低下
AIが生産やサービスの主役になると、国や企業が経済活動を維持するうえで、人間の労働力に依存しなくなります。
その結果、「人材を大切にしないと組織が成り立たない」という従来のインセンティブが弱まる可能性があります。
たとえば、企業はストライキや離職を気にしなくても生産を続けられるため、雇用環境の改善や人材の育成といった面に積極的になりにくくなります。
人間がスタート時の資源に対して突出した成果を達成するのが難しくなる
AIは再現性が高く、すでにある資本を持つ組織ほど優れたAIを独占しやすいと考えられます。
そのため、新たに起業する人や投資を受けられない人が、AI技術を使った大きな成功を収めるハードルが上がる可能性があります。
従来であれば、才能や努力によって大きな飛躍を遂げることも可能でしたが、AIが主導する社会では突出した成果を上げるために必要なリソース(AI・GPU・データなど)が莫大となり、大資本のある企業や国家が圧倒的に有利になります。
まとめ
以上の内容を簡単にまとめます。
いかがでしたでしょうか?ここまで、AIが人間の仕事をどんどん代替し、その結果「労働の市場価値」が大きく下がる一方で、資本を持つ人や組織がAIによって短期間で大きな成果を出し、結果として「お金の力」がますます強くなる未来の可能性を見てきました。
また、国家や企業も人間の労働に頼らなくなるため、私たちが影響力を発揮するのが難しくなり、個人が抜きん出て成功するチャンスも減ってしまう、といった懸念も示されています。
現在開発されているAIは、私たちの想像する以上に急速に進歩する可能性があります。AIはすでにIQテストなどで好成績を記録しています。核となる技術の完成度が高いため、これから数年の間に応用が進んで大きな変化が起こる業界も多いでしょう。
特に、これからも仕事をする皆さんは、ぜひ最新のAI動向に注目し、どうやってAIと上手く共存していくか、一緒に考えていければと思います。この記事が参考となれば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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