陶器か磁器か、金胎陶芸はどちら?
金胎陶芸アクセサリーブランドhitotoi(ひととい)の犬塚です。
陶器と磁器の違いって知っていますか?
お恥ずかしながら、私はロンドン在住時代に初めて知りました。とても身近にあり、毎日使うようなものでも、意外と知らなかったりするものですよね。
では、hitotoiの金胎陶芸アクセサリーはどちらに分類されるのでしょう?
今回は陶器と磁器の違いから、金胎陶芸アクセサリーの分類についてお話しします。
陶器とは?
陶器とは粘土を焼いて固めたものです。釉薬の有り無しは関係ありません。
釉薬がないものの代表は、テラコッタや素焼きの鉢植えなどですね。素焼きは多孔質の物が多く、その特性を利用して鉢植え、アロマテラピー用の円盤や、湿度調整用具などに使われたりします。
備前焼も釉薬を使わない陶器のなのですが、窯の中で藁や薪の灰が高温で溶けて自然の釉薬となって器に付き、模様を作り出したりします。
もちろん、利休が愛した楽焼、古田織部が作り出した織部焼、小堀遠州も作陶を指導した丹波焼など、釉薬を使ったものも陶器といいます。
ただ、大切なのは釉薬ではなく、粘土を使っているという点です。
磁器とは?
磁器とは石を粘土のようにして焼いて固めたものです(かなり乱暴な言い方ですが)。陶石という原料を砕いて使います。
陶石はガラス分である石英が多く含まれるため、磁器のほうがガラス質が多く、高温で焼きくため、強度が高く薄く作ることができます。
陶器も磁器も主原料となる成分は基本的に同じであり(長石、硅石、粘土成分など)、割合の違いで磁器と陶器に分けられるといったほうが正確かもしれません。
しかし、陶器と磁器の明確な境目となる配合などは決まっているわけではなく、特にヨーロッパなどではあまり陶器、磁器と区別して使われていないように思います。
では金胎陶芸は?
ここまでの内容から、陶器と磁器はベースを形作るものの成分の違いであることが判りました。釉薬の成分や有り無しなどは関係ありません。
金胎陶芸は金属に陶芸釉薬をかけて、陶芸の風合いを表現したものです。釉薬は独自開発の陶芸釉薬ですが、ベースを形作るものは金属なのです。
つまり、陶器でも磁器でもどちらでもない!
成分といった分類で考えれば七宝かホーローに分類されます。しかし、金胎陶芸の肝心な部分は金属を使って陶芸をしているという事です。作り出そうとしているのは陶器の風合いです。
ですので、hitotoi(ひととい)では金胎陶芸で作り出されたものは陶器であると呼んでいます。陶器の新しい形だと考えています。
でも本当は
hitotoi(ひととい)の開発した金胎陶芸を使って作られたアクセサリーは、陶器でも磁器でもありませんが、私たちは陶器と呼んでいます。
でも本当は新しい名称を考えています。
金胎陶芸は技法の名前であるので、名称として何かほしいのですが、今のところいい名称が思いついていません。
これからの日本で新たに根付いていく新しい伝統工芸として、金胎陶芸の○○(現時点では陶器を当てはめています)を発展させていくことがhitotoi(ひととい)の使命だと考えています。
そのためにも名称は早く付けてあげたいと思っています。みなさんもいい名称を思いついたら教えていただけませんでしょうか。
いかがでしたでしょうか。思っていることを思いのまま書いてしまったので、陶器磁器の違いといったことに関しては分かりにくかったかもしれません。また別の機会に改めて書こうと思います。
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