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里山の馬頭観音

木洩れ陽溢れる里山の散策道を行く。

峠にひっそりと佇む小さな馬頭観音。

昔、人々は馬をねぎらいこの祠を建てた。

馬は必死に背負ったのだろう。

村からは木炭を、穀物を。

町からは魚を、塩を、娘の衣を。

存外きつい坂道に息を切らし

往時の馬の苦労はさぞやと感嘆しつつ

リュックサックのお茶で喉を潤す。

背負ったものの重さの違いに苦笑いしながら。

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